くさび状欠損かも?
歯の根元欠けていませんか?

くさび状欠損について

くさび状欠損

歯と歯ぐきの境目(歯頚部)が、くさび状にえぐられたような欠損状態になっていることを、くさび状欠損といいます。

歯が欠けているように見えるので、一見「虫歯!?」と勘違いしがちです。しかし、くさび状欠損は基本的に虫歯の仕業ではなく、他に原因があります。

症状

くさび状欠損は悪化すると、知覚過敏のような症状が見られるようになります。見た目は放置しておくと、くさび状のようにえぐられた、根元が欠けたような状態になりますが、他にも

などの症状があります。このようなときに痛みを感じたら要注意です。歯と歯ぐきの境目付近が削られるくさび状欠損は、何本かの歯に連続していることがあります。

原因

考えられる原因としては以下のようになります。

間違えた歯磨きを継続していると生じることが多いとされています。その他、食いしばりや歯ぎしりによる強い咬合力もくさび状欠損との関係が考えられています。

治療方法

くさび状欠損

くさび状欠損は残念ながら自然治癒はしません。治療に関しては、くさび状欠損の進行具合や個々の患者様の症状によって異なります。

虫歯を併発していた場合

エナメル質が欠けて、その下の象牙質が露出することで虫歯になるリスクが高まります。虫歯の治療を行ったうえで、歯頚部にコンポジットレジンという広い樹脂の詰め物をします。

コンポジットレジン
(虫歯治療)

知覚過敏症状が強く出ている場合

痛みの症状を抑えるために、コーティング剤を塗布することもあります。一度で改善しない場合は、複数回塗布する必要があります。

露出した歯根を覆う必要がある場合

CTG(Connective Tissue Graft結合組織移植術)と等の歯周形成外科で改善が可能な場合があります。歯根の露出した部分に結合性組織を移植したり、歯肉のラインを移動させることで、歯ぐきの幅や厚みを増加させることが出来ます。

予防方法

くさび状欠損

まず、不適切なブラッシングが原因となっていることが多いため、下記方法などがあります。

正しいブラッシングのすすめ

では、適切なブラッシングとはどのようなブラッシングのことを言うのでしょうか?

基本1. 毛先を歯の面にあてる

歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目、歯と歯の間にきちんとあてましょう。

基本2. 軽い力で動かす

歯ブラシを当てた際に、歯ブラシの毛先がパイナップルの葉っぱのように広がってしまうと、強くあてすぎています。歯ブラシの毛先が広がらない程度が目安です。

基本3. 小刻みに動かす

5~10㎜の幅を目安に小刻みに1本ずつ磨いていきます。

中には歯並びが凸凹していたり、他の歯と比べて背の低い歯があったり、口腔内の状態は個人差があります。

凸凹している歯に対しては歯1本1本に対して、
歯ブラシを縦にあてて上下に細かく動かしたり、背の低い歯に対しては、歯ブラシを斜め横から入れて細かく動かすように磨くなど、工夫が必要となります。

くさび状欠損の予防として、適切なブラッシングはとても重要です。一度くさび状欠損の治療をしたとしても、不適切なブラッシングを続けていると、また新たにくさび状欠損を作ってしまいます。原因となる部分の改善が重要です。
正しいブラッシングを行うことで、口腔内についているプラーク(歯垢)除去もきちんと行えるようになり、虫歯予防にも効果的で一石二鳥です!

くさび状欠損になってしまった歯は自然に治ることはなく、放置をしておけば虫歯になったり、しみる症状が強く出てきたりもします。最悪の場合は、神経を取らざるを得ない状況になってしまうこともあります。症状のある方は早め歯科医院を受診し、治療を行いましょう。

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