味覚障害とは

味覚障害とは、味を感じなくなる、または味に対する感度が低下するなど、味覚に異常がある状態のことを指します。
ウイルス感染以外でも起こる可能性がある
新型コロナウイルスに感染した際に引き起こされる症状の一つとして知られていますが、ウイルスに感染していなくても味覚障害が起こることはあります。 症状が出たときに落ち着いて対処するためにも、事前に原因や治療法を理解しておくことが大切です。
味覚障害は2種類に分けられる

味覚障害は、大きく2つの種類に分けられます。
1.味覚低下(無味覚)
4基本味覚といわれる「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」を中心に、味を感じにくくなります。
2.異味覚
本来の味ではない、異常な味を感じます。常に「渋味」を感じることもあります。
味覚障害が起こる原因

味覚障害が起こる原因は、お口の中のトラブルだけではありません。検査をした結果、思わぬ病気が発覚したケースも存在します。味覚障害が起こる可能性のある状態や病気を以下にまとめました。
1.加齢
舌の表面には舌乳頭という突起が存在し、この中に味蕾という味覚を感じる器官があります。加齢によって乳頭が萎縮したり、なくなってしまい舌の表面が平らになったり、唾液の分泌量の低下がみられることがあります。
2.亜鉛不足
飲んでいるお薬や偏った食生活、全身性の疾患などの影響で、亜鉛の吸収が障害されることがあります。亜鉛は細胞や組織の代謝に欠かせない存在で、味蕾細胞の生まれ変わりも障害されます。
3.歯周病や口腔乾燥
歯周病を患っている場合、歯周ポケットから出る膿みを苦みとして感じることがあります。また、お口の中が乾燥しやすい状態だと、味覚障害が起こりやすくなります。
歯周病4.合併症
糖尿病や腎臓・消化器などの疾患の影響で、味覚障害が起こることがあります。
5.お薬の副作用
抗生物質や抗アレルギー剤等による薬剤を服用することで味覚障害が起こることがあります。また、放射線や抗がん剤を用いたがん治療では、唾液腺機能が障害され唾液が分泌されにくくなったり舌乳頭の萎縮につながり、味覚障害がみられる場合があります。
その他にも、心因性によるものなど、様々な要因が考えられます。症状を放置すると悪化の恐れがあり、危険です。味覚に異常を感じたらできるだけ早めに受診することをおすすめします。
味覚障害の治療

味覚障害の治療は、原因に応じて行います。治療例は以下の通りです。
唾液の分泌量減少 | 唾液分泌促進剤の投与 |
---|---|
お薬の副作用 | 原因薬剤の服用中止 |
歯周病 | 歯周病治療 |
原因をはっきりさせるためには、適切な検査が必要です。まずは歯科医院を受診し、必要であれば他の病院でも調べてもらいましょう。
まとめ
味覚障害は、決して新型コロナウイルス感染症だけの症状ではありません。原因となることは意外と身近にあるものです。栄養バランスの整った食事や服用中のお薬があれば、その副作用についてもきちんと把握しておくことをおすすめします。
歯周病の場合は、定期的にクリーニングを受けることで防止することが可能です。 健康なお口を保つことは全身の健康にも繋がりますので、ぜひ積極的に定期検診をお受けください。
歯のクリーニング- 関連ページ
下北沢歯科 診療内容
患者様のお悩みを解決する総合診療の下北沢歯科
下北沢歯科では虫歯治療から美しい歯を実現する審美歯科(歯のセラミック)やホワイトニング、歯を失ってしまった方へのインプラントや入れ歯まで総合診療を提供いたしております。
急な痛みや取れた外れたなどお口の中で何かお困りのことございましたらお気軽にご相談下さい。