歯に寿命はありません。ケアの仕方次第では、死ぬまでずっと使うことができます。しかし、平成11年の厚生労働省の調査によると、歯の平均寿命は50〜60年という結果が出ています。およそ60歳前後で歯を失ってしまう場合が多いということです。
この結果は平成11年のものであり、予防歯科が盛んになった近年では、歯の平均寿命は少しずつ延びていることが予想されます。
「8020運動」という「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という運動があることをご存じでしょうか。だいたい20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができるといわれています。そのようなことから、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」と、この運動が始まりました。
では、いつまでも自分の歯で食べるのにはどのようにしたら良いのでしょうか?今回は、いつまでも自分の歯で食べるために、歯を残すためにできることについて、詳しく解説します。
歯に寿命はありません。ケアの仕方次第では、死ぬまでずっと使うことができます。しかし、平成11年の厚生労働省の調査によると、歯の平均寿命は50〜60年という結果が出ています。およそ60歳前後で歯を失ってしまう場合が多いということです。
この結果は平成11年のものであり、予防歯科が盛んになった近年では、歯の平均寿命は少しずつ延びていることが予想されます。
しかし、生涯自分の歯で食べ続けられる人は、まだまだ少ないのが現状です。
歯の寿命は自分で延ばせるものなので、歯を長く使っていくためにも予防歯科などでケアを続けていくことが大切です。
歯が無くなってしまった場合、その歯の役割を補うための治療をする必要があります。入れ歯やブリッジ、インプラントなどの治療方法で「嚙む機能」を補います。
歯が無くなったまま放置すると、残っている歯や身体にも悪影響を及ぼすことがあるので、必ず治療するようにしましょう。
歯が無いまま放置してしまうと、次のような悪影響を及ぼす可能性が考えられます。
<口の中での悪影響>
<身体への悪影響>
このように口の中だけでなく、全身的にも悪影響が出てくることがわかります。特に最近では脳への刺激が減ることによる「認知症への影響」がいわれています。
歯を失ってしまったら、そのまませず、必ず嚙む機能を回復させるための治療を受けるようにしましょう。
歯を失った場合の治療方法は「入れ歯」「ブリッジ」「インプラント」があります。それぞれの特徴について解説します。
式の入れ歯で「義歯」ともいいます。残っている歯がある場合は「部分入れ歯」、上下いずれでも全部の歯が無くなった場合には「総入れ歯」を製作します。
「部分入れ歯」は、床(しょう)という粘膜に接するピンク色の部分に人工歯を並べた作りで、「クラスプ」という金属のバネが取り付けられています。このクラスプを残っている歯に引っ掛けることで固定させます。
「総入れ歯」は、ピンク色のプラスチックの床と人工歯でできています。床と粘膜が唾液によって、吸盤が吸い付いて固定されるような仕組みとなり、固定させます。
これらは保険適用の場合で、自費診療の場合は、クラスプのないタイプの義歯や部分的に金属でできた義歯など、希望の使い心地に合わせた義歯を作製することができます。
ブリッジとは、歯が無い部分の両隣の歯を土台にして、橋渡しのように被せ物を形成したものです。歯が無いところには、ダミーの歯が入る形になります。専用のセメントで取りけるので取り外しができない固定式になります。
歯が無い部分1本分を補う場合、両隣の2本の歯を土台にして、で3本分の被せ物を作ります。土台の歯への負担が大きくなるため、ブリッジにできる形態は保険適用では決められており、失った歯の数が多いと適応できないことがあります。また保険適用では金属製のもののみとなり、保険適用外(自費診療)では、金属を使用しない素材を使用して製作することができます。
インプラントとは、顎の骨に直接、人工の歯根を埋め込む治療法です。保険適用外のため、自費診療になります。自分の歯と同じように使用することができることがメリットです。
人工歯根を埋入するための外科手術が必要になり、骨とくっつくために時間もかかることから、治療期間が長くなります。
複数の歯を失った場合に必ずしも失った歯の1本1本に対して、インプラントを埋め込む必要はなく、数本の歯を1本のインプラント体で補うこともあります。インプラントの上に義歯を装着する「インプラント義歯」という治療法もあります。
歯を失う原因で最も多いのは「歯周病」で、2番目は「虫歯」です。それ以下は破折や、矯正による抜歯、埋伏歯などが挙げられます。
「破折」の多くは、虫歯によって神経をとった歯である場合が多く、「虫歯」と「歯周病」が歯を失う二大疾患だといえます。
虫歯や歯周病は、しっかりとケアをすることで予防をすることができる病気です。虫歯や歯周病にできるだけかからないようにしていくことが大切です。
また、虫歯や歯周病になってしまったら、進行する前に早めに治療をするようにしましょう。
痛みが出てから、悪いところが見つかってから治療をするのではなく、虫歯や歯周病になる前に予防をすることで、歯の寿命が長くなります。
例えば虫歯の場合、一度治療をすると、治療をしたところが二次的に虫歯になってしまうことが多く、治療のサイクルに陥ってしまうことがあります。虫歯を繰り返すことで、自分の歯の部分がどんどん少なくなり、最終的には歯を失ってしまうことなりかねません。
また大きな虫歯になり神経を取る治療をすることになると歯自体が脆くなるため、歯の寿命は短くなります。
歯周病の場合も気づいてからでは、遅いことがあります。痛みなどの自覚症状が現れるころには、歯周病はかなり進行した状態になります。そうなる前に、予防歯科に取り組み、歯周病にならないようにしていくことが大切です。
予防歯科は、大きく分けて歯科医院で行うプロケアと、自宅で行うセルフケアに分けられます。それぞれの内容は次のとおりです。
歯科医院では、歯石除去や「P M T C」という歯のクリーンングを受けることができます。P M T Cは、「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング」の略で、日頃自分では除去しきれない細かな汚れや、細菌の集まりを破壊して除去します。
そして、高濃度フッ素の歯面塗布を行うことができるため、虫歯菌に溶けにくい歯の質へと強くします。
また、自宅でのセルフケアをより効果的にするために、ブラッシング指導を行います。自己流の磨き方では、どうしても磨き癖が出てしまい磨き残しやすくなりますが、プロによるブラッシング指導を受けることで、磨き残しやすい場所がわかり、より効率的な磨き方を習得することができます。
虫歯予防、歯周病予防の基本は、自宅で行う毎日の歯磨きです。定期的に歯科医院に通っていても、毎日の汚れは自分でしかケアすることができません。
毎日3回の丁寧な歯磨きを心がけましょう。また、歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスなどを使って、歯と歯の間の清掃もしっかりと行うようにしましょう。そして必要に応じてワンタフトという筆の様な形状の小さなブラシを使うこともおすすめします。
いつまでも自分の歯で食べるためには、虫歯や歯周病にならないように予防をすることが大切です。しっかりと予防をすることで歯の寿命は長くなり、長く自分の歯で食べることができます。また、虫歯や歯周病は、放っておいても治りませんので、症状を感じたら早めに治療をすることも必要です。どちらの病気も進行してからの受診では、歯を残せない場合があります。
まずは、お口の中の状態を確認するために歯科医院を受診しましょう。ご来院をお待ちしております。
下北沢歯科では虫歯治療から美しい歯を実現する審美歯科(歯のセラミック)やホワイトニング、歯を失ってしまった方へのインプラントや入れ歯まで総合診療を提供いたしております。
急な痛みや取れた外れたなどお口の中で何かお困りのことございましたらお気軽にご相談下さい。