予防歯科で口臭対策も!

なぜお口が臭くなるの?口臭の原因は1つじゃない

新型コロナウイルスの影響で、日常的にマスクをするようになりました。マスクで生活をしていると、自分の口臭が気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。口臭には大きく分けて4つの種類があります。

1つ目は、生理的口臭です。誰にでもある臭いで、朝起きた時や空腹時に臭く感じることがあります。女性の場合は、月経時やその前後にホルモンバランスが崩れて臭いを感じることがあります。ほとんどの場合が、歯磨きや水分補給を行うことで解消されますが、そうでない場合には治療が必要となります。

2つ目は、ニンニク・ネギ・タバコなどの飲食物・嗜好品による口臭です。これは一時的なものなので特に治療は必要ありませんが、たばこによる着色がある場合は歯科医院で清掃してもらいましょう。

3つ目は、心理的口臭です。実際には検査でも問題のないレベルでも、自分自身で口臭があると思い込んでしまい、気にしてしまう人がいます。ストレスや精神的な問題のことが多く、この場合は心のカウンセリングにより口臭の原因である不安を取り除くことが口臭治療となります。

4つ目は、お口の中の環境が悪くなることや体の病気により発生する病的口臭です。鼻やのどの病気、消化器系・呼吸器系の病気、肝臓の病気などが原因の口臭の場合もありますが、病的口臭の90%以上がお口の中に原因があります。具体的には、歯周病、虫歯、歯垢、歯石、唾液の減少、口腔ガン、入れ歯の清掃不良などです。

今回は、お口の中の環境が原因でおこる病的口臭についてお話したいと思います。これらを予防するには、どうすれば良いのでしょうか。

口臭

虫歯と口臭

口臭に関する相談は歯科医院へ。原因の根本から治していきましょう。

厄介なことに、口臭に自分で気づくことはなかなか難しく、他人に指摘されて初めて気づくこともあります。他人にお口が臭いと思われているとショックですよね。近年、口臭ケアタブレットやマウスウォッシュが販売されていますが、これは一時的には役に立つかもしれませんが、口臭の根本的な原因の解決には至りません。

口臭の原因を突き止め、根本から解決するためにも、まずは歯科医院へ相談しましょう。お口の中が原因ではない場合もあるので、必ず口臭の原因が分かるというわけではありませんが、歯科医院では、以下のような原因を見つけることができます。

まず、口臭の大きな原因の一つに歯周病が挙げられます。歯周病は、細菌の感染により歯ぐきや歯を支える骨が溶けてしまう病気です。歯と歯ぐきの間の清掃がうまくできていないと細菌が入り込み、炎症を起こします。歯ぐきが赤くなったり腫れたりしますが、初期には痛みはなく、自覚症状はありません。

そのまま放置していると、どんどん進行して、膿が出て歯がぐらぐら揺れて、最終的には歯を残すことができないということもあります。

まだ膿も出ていない、歯も揺れていない、私には関係ないと思っているかもしれませんが、なんと、日本では成人の約80%が歯周病にかかっています。

歯磨きをして出血がある場合は、歯ぐきに炎症が起こっている合図で、歯周病の可能性が非常に高いです。歯と歯ぐきの間に溜まった細菌や膿により、特有の強い口臭が発生します。歯科医院では、細菌のかたまりである歯垢や細菌が増殖しやすい環境である歯石を除去するなどして歯周病の治療を進めます。

もう一つの口臭の大きな原因として、舌苔(ぜったい)も挙げられます。舌苔とは、舌の上にできる、口の中の細胞が剥がれ落ちたものや細菌の白い塊です。一回で取りきることはできないため、歯科医院で家庭でのセルフケアの方法を指導してもらい、日々の歯磨きと一緒にケアするようにしましょう。舌苔が減ることで、口臭はかなり軽減されるでしょう。

もちろん、虫歯があれば虫歯治療やお口の中のクリーニングも行いますが、口臭対策としてとても大切なことは、毎日の家庭でのセルフケアです。歯科医院では、お口の中の環境を確認し、患者さまのお口の状態に合うブラッシング指導をします。

歯並びによって磨きにくい部位の確認や歯と歯ぐきの間の溝部分へ歯ブラシの毛を入れるための角度など、細かいことまで指導してもらえます。定期的な予防歯科により、口臭を予防できることは間違いありません。さらに、歯科医院での適切なセルフケアは口臭改善への近道になるでしょう。

口臭の原因は?

唾液は口臭対策の大きな味方!?~唾液の役割と口臭との関係~

はじめにお話した口臭の原因の1つに、「唾液の減少」がありました。歯周病などの病気とは違い、唾液が減少することは、病気と直接繋がらないように感じます。

では、なぜ「唾液の減少」が口臭の原因になるのでしょうか。そもそも唾液とは、お口の中にある3つの唾液腺から分泌されており、1日の分泌量は健康な成人で1~1.5リットルと言われています。
そして、年齢を重ねるにつれて、だんだんと唾液の分泌量が減る傾向があります。唾液が減少すると、お口の中が乾燥して細菌が増殖するため、口臭に繋がってしまうのです。

唾液の役割は細菌の増殖を防ぐことだけではありません。

唾液には9つの機能があります。

  1. 食べ物を湿らせ、塊にしやすくして、噛んだり飲み込んだりしやすくする働き
  2. 食べ物の味物質が唾液中に溶けて、味蕾が反応しやすくする働き
  3. 食べ物の食物繊維を噛むときに唾液があることで機械的に清掃される
  4. 唾液中のアミラーゼという消化酵素によってデンプンを麦芽糖に分解する働き
  5. x唾液に含まれるたんぱく質が歯や粘膜に付着して保護する働き
  6. お口の中の酸性・アルカリ性が急激に変化するのを抑制して中和することにより、菌が酸で歯を溶かすのを抑える働き
  7. 細菌の活動を抑える働き
  8. 唾液中のカルシウムイオン・リン酸イオン・フッ素イオンにより、酸で溶けて白濁した歯を再石灰化する働き
  9. 唾液中のベンゾピレンなどが発がん性・変異原生を抑制する働き

唾液が直接的に口臭を消すという働きはありませんが、菌の増殖を防いだり、歯の質を強くしたりするので、歯周病や虫歯などによる口臭を軽くすることができます。

口臭と唾液の関係

やらなきゃ損!唾液は簡単な方法で増やすことができる

唾液腺マッサージという、唾液の分泌量を増やす方法があります。これは、3つの唾液腺を刺激し、唾液を分泌させるものです。それぞれの唾液腺によりマッサージの仕方が違います。

1つ目は耳下腺です。耳たぶの前方で歯を食いしばったときに膨らむあたりに人差し指から小指の4本を置き、軽く押しながら回して刺激します。

2つ目は顎下腺です。顎の骨の内側の部分を指で優しく押します。

3つ目は舌下腺です。顎の先の真下を親指でぐっと押し上げます。

他にも、毎日の生活の中で気を付けるだけで、唾液の分泌を促すことができることもあります。

例えば、しっかり噛んで食べることです。噛むことが刺激になり、唾液が分泌されるので、よく噛んで食べることを心がけましょう。
また、リラックスした状態のときにも自律神経の関係で唾液が分泌されるので、リラックスして過ごす時間も作りましょう。

ほんの少しの意識で唾液の分泌量が変化するので、意識してみてください。

唾液で虫歯を予防しよう!虫歯にならないために普段の生活からできること

できることから始めてみましょう!

口臭が気になっている方、この記事を読んで自分はどうなのだろうと気になった方、まずはかかりつけの歯科医院で相談してみましょう。
歯科医院での適切なブラッシング指導と定期的なケアがあることで、毎日のセルフケアも充実しますし、口臭の対策にもなります。

口臭は予防歯科だけですぐ良くなるものではありません。毎日の家庭でのセルフケアが非常に大切です。歯と歯ぐきの境目をしっかり清掃するなど、セルフケアを積極的に取り組み、口臭を予防していきましょう。

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