歯周病と噛み合わせの関係・治療

歯周病と噛み合わせの関係

「歯周病」という単語は、一般的に歯肉に問題がある状態であり歯石の除去などのクリーニングが必要、という印象が強いかもしれません。

しかし、歯周病の進行には様々な因子が関係しており、その中でも噛み合わせは重要です。
歯周病によって歯が動揺したり移動することによって噛み合わせが変化すると、その歯、あるいは周囲の歯に過度な負担がかかってしまい、その負担が歯周病を進行させてしまうこともあります。

歯周病に罹患している歯は、その歯を支える周囲組織に炎症が生じ、歯を支持する組織が減少して動揺し始めます。
これは疲労で足腰がぐらつくボクサーのような状態です。そこに不適切な「咬合力」というパンチが加わることでダウンに向かって歯の動揺も大きくなってしまいます。

歯周病の状態によっては抜歯を選択せざるをえない場合もあります。しかし回復が見込まれる場合は適切に噛み合わせをコントロールすることが必要です。
歯周病具体的な方法を挙げます。

歯周病と噛み合わせの治療

① 噛み合わせの調整

具体的に噛み合わせによる歯周病の問題として、噛み合わせる時に特定の歯が強く当たっていたり、顎を前後左右に動かす際に特定の歯が引っかかるような形で干渉していたりすることによって歯周病が増悪している状態などが挙げられます。

歯周病の治療としては、ブラッシング指導歯石の除去などによって炎症の除去を行うことが最初のステージとして重要ですが、噛み合わせの問題が原因となって痛みや不快感、歯の大きな動揺などが生じている場合は噛み合わせの調整が必要な場合もあります。

歯にぐらつきがあるから必ず調整が必要なわけではなく、過度に強い噛み合わせや干渉を起こしている部位があればその噛み合わせを調整し、その上で炎症の程度や周囲組織の状態を確認する必要があります。 いずれにしても、噛み合わせによって不快感などがある場合は歯科医院で相談してみることをお勧めします。

② 周囲の歯との固定

1で挙げたように、歯に動揺がある場合必要な噛み合わせの調整を行いますが、その上で歯の動揺がおさまらない場合は動揺を抑えるために周囲の歯と連結することがあります。
ぐらつきがあるために満足に食事ができない、歯周病の治療を行うことができない、などの場合に歯の連結が必要です。具体的にはワイヤーやレジン系の材料などを使用します。

連結することで歯のぐらつきは抑えることができるため、その状態で歯周病の治療を進めることで、周囲組織の安定や歯のぐらつきが減少することが期待されます。

歯のぐらつきが改善しない場合、抜歯も選択肢となりますが、固定を継続して使用したり、連結した形の被せ物によって噛み合わせを維持することができる場合もあります。

③ 仮歯による治療

過去の治療によって口の中に様々な修復物が存在していたり、あるいは抜歯した部位を放置していたりなど様々な要因によって口の中で噛み合わせはどんどん変化していきます。

先に述べたように特定の歯が強く噛み合ったり、前後左右に顎を動かす際に干渉のない噛み合わせが理想的ですが、そのような噛み合わせはなかなか存在しません。実際は不適切な噛み合わせや干渉が存在し、それによって歯周病が進行しているケースは多々あります。

噛み合わせが大きく崩れてしまっている場合など、「適切な噛み合わせ」がどこにあるのかというのを分析し探さなくてはなりません。
そのために「仮歯」を装着し、調整しながら「適切な噛み合わせ」を探すこともあります。
最終的な修復物と異なり、仮歯は調整しやすいため、患者さんの感覚や希望を反映しやすく、その仮歯に基づいて最終的な修復物、噛み合わせを理想に近づけることができます。

不適切な修復物や噛み合わせが原因で歯周病が進行してしまっている場合、その正しい位置を探し歯周病を悪化させる原因を除去するためにも仮歯は重要です。

まとめ

自分の噛み合わせに違和感を覚える方はそれほど多くないかもしれません。しかし、いざ検査してみると不適切な噛み合わせや修復物が存在し、それが歯周病などのトラブルに繋がっている可能性は大きいと言えます。

自覚のない状態をどこまで治療するか、というのは難しい点と言えますが、大きいトラブルにつながる前に、改善できる点は治療することが望ましいかも知れません。

特に噛み合わせに違和感がある方は、ぜひ歯科医院でご相談ください。

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