矯正治療ですきっ歯は治る?
すきっ歯の原因と矯正治療

歯並びで第一印象が大きく変わる

歯並びは第一印象に大きく関係すると言われていますが、
実際にそのように考えている方はどのくらいいるのでしょうか?

2007年に全国の10~50代の男女計1,000名を対象に日本臨床矯正歯科医会が行った歯科矯正に関するアンケートでは、72.6%が歯並びは第一印象に影響すると回答しています。歯並びを改善することは第一印象の向上にもつながるということがわかります。

悪いとされる歯並びの種類はたくさんありますが、今回はその中でも目立つ『すきっ歯』についての原因と治療方法についてご説明します。

すきっ歯の種類や
原因はたくさんある

すきっ歯は、歯と歯の間にできる隙間の俗称です。専門的な分類では、すきっ歯には2種類あります。歯並び全体に歯と歯の間に隙間が見られるものを空隙歯列(くうげきしれつ)といい、上中央の前歯の間に隙間がある場合を正中離解(せいちゅうりかい)といいます。このようにすきっ歯は歯並び全体に隙間があるのか、上の前歯に隙間があるのかによって名称が異なっています。

すきっ歯になる原因は、生まれつきの原因(先天的要因)と生まれた後の環境などの原因(後天的要因)に分けられます。先天的要因と後天的要因を以下にまとめました。

先天的要因

顎の骨と歯の大きさの問題

顎の骨が大きい場合、歯の大きさが正常でも歯と歯の間に大きな隙間ができてしまいすきっ歯になります。一方で、歯が小さい場合、顎の大きさが正常でも歯と歯の間に隙間ができてしまいます。このように、顎の大きさと歯の大きさのバランスが良くないとすきっ歯の原因になります。

過剰歯(かじょうし)

大人の歯は親知らずを除いて28本ありますが、人によっては余分な歯がある場合があります。この余計な歯を過剰歯といいます。過剰歯の過半数は、上の前歯の歯と歯の間に埋まっており、これが原因で歯が正常にはえることができず、すきっ歯になることがあります。この場合は、矯正治療を行う前に過剰歯の抜歯を行う必要があります。

上唇小帯(じょうしんしょうたい)の付着異常

上の唇を裏返すと、唇の粘膜と歯ぐきを結ぶヒダのようなものがあります。これを上唇小帯といいます。この上唇小帯が上の前歯の歯と歯の間まで伸びていると、上の前歯が正しい位置にはえることができずすきっ歯の原因になります。治療は、異常に伸びた上唇小帯の切除を行います。

後天的要因

かみ合わせの問題

歯周病や虫歯が原因で奥歯がたくさん抜けてしまうと、前歯でしか噛めなくなります。長い期間そのような状態が続くと、噛むときの力が前歯に集中し歯が動いて、すきっ歯の原因になってしまいます。

異常な舌運動や
指しゃぶりなどの癖(くせ)

舌を前に突き出す癖や指しゃぶりをする癖があると、前歯が徐々に開いてしまいすきっ歯になる場合があります。矯正治療をして歯並びを改善してもこのような癖があると、もとに戻ってしまうことがあります。矯正治療を行うときは、このような癖も改善する必要があります。

以上がすきっ歯になる主な原因です。次に、すきっ歯の矯正治療について説明します。

すきっ歯と矯正方法

すきっ歯の矯正治療には、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類があります。これらの治療法は、どのような仕組みで歯を動かしているのでしょうか?まずは、ワイヤー矯正とマウスピース矯正で歯が動く仕組みを説明します。

矯正治療で歯が動く仕組み

ワイヤー矯正では、ブラケットという小さな矯正装置を歯に接着し、そこにワイヤーを通して、動かしたい方向に力を歯に加えます。歯を支えている骨に力を加えていくと、その部分の骨が吸収し、歯は力を加えた方向に移動します。

ワイヤー矯正ではこのような仕組みで歯を動かしています。一方で、マウスピース矯正では、歯型や歯並びの位置を参考にして元の歯並びとは少しずれたマウスピースを作製します。このずれたことによる力が歯に加わることで、歯が動きます。ある程度歯が動いたら新しいマウスピースに交換し、歯をさらに動かします。

このようにワイヤー矯正とマウスピース矯正では、力のかけ方は異なりますが、歯に力をかけて動かすという同じ仕組みに基づいています。それでは、次に矯正治療のメリットとデメリットについて説明したいと思います。

ワイヤー矯正のメリット・デメリット

ワイヤー矯正では細かい歯の動きをコントロールできるので、軽症から重症までの幅広い範囲のすきっ歯の治療を行うことができるというメリットがあります。

また、一度装着すると取り外しができないので、マウスピース矯正のように自己管理をしなくてよいというのもメリットとして挙げられます。デメリットとしては、矯正装置が歯に接着されているので、歯磨きが難しく虫歯や歯周病になるリスクがあります。

また、矯正装置が見えてしまうので見栄えが良くないという点も挙げられます。見栄えがどうしても気になる場合は、矯正装置を歯の裏に装着する舌側矯正(ぜっそくきょうせい)がおすすめです。

マウスピース矯正のメリット・デメリット

マウスピース矯正のメリットは、透明なマウスピースを使用するので目立たないという点です。また、自分で取り外しができるので、歯磨きがしやすいということもメリットとして挙げられます。デメリットは、着脱が自由にできるためきちんとした自己管理が必要という点です。その他、マウスピースの着色や虫歯の原因になるので、マウスピースを装着したまま飲食ができないことも挙げられます。

まとめ

今回は、すきっ歯の原因と矯正治療についてまとめました。

原因も治療方法も複数ありますが、まずはそれぞれの概要と治療のメリット・デメリットを知っていただくことが大切です。治療のデメリットも、その目的がはっきりしていることで耐えられるか否かが変わります。そのうえで、担当の歯科医師としっかりと相談しながら進めましょう。治療を行うかどうか悩んでいるという方も、一度ご相談ください。

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