マウスピース矯正にかかる期間は?

マウスピース矯正とは?

歯列矯正は、子供の頃にワイヤーをつけて行い、目立つイメージが強いかもしれません。
今、歯並びに悩んでいる方で、大人でも歯列矯正は可能なのか?なるべく目立たない矯正方法はないのか?と考えている方もいると思います。
年齢を重ねるにつれて、歯が動きづらくなるため、治療に時間がかかることは確かですが、大人の歯列矯正は可能です。

歯列矯正方法として、マウスピース矯正という薄く透明なマウスピースを装着することで、目立たずに歯列矯正ができる治療方法があります。

マウスピース矯正は、まず歯列矯正に使うマウスピースを作るために、患者さまの歯の型をとります。
このマウスピースは、患者さまの歯並びなどを診察し、歯科医師が治療計画を立てて作製されます。

歯の動き方や歯に加える力、角度、距離などが細かく計算されている複数枚のマウスピースを段階的に交換し、装着することで歯が徐々に動き、歯列矯正が完了します。
歯列矯正完了までにかかる期間は、2つに分かれています。

1つ目は、歯列矯正期間で、マウスピースを使って歯を動かし、歯列を整える期間です。

2つ目は、保定期間で、歯列矯正直後の歯をリテーナーという器具で固定し、歯が元の位置に戻ることを防ぐ期間です。
マウスピース矯正には、様々なブランドがあります。その中でも長く行われている矯正方法は、インビザラインというものです。

インビザラインには、種類があり患者さまに合わせて選ぶことができます。
マウスピース矯正のブランドによって、マウスピースの交換頻度や1日の装着時間などに違いがあります。

患者さまの歯の状態やご希望の矯正部位によっては、かかる期間や費用も異なるため、歯科医師とよくご相談の上、選択することをおすすめします。
マウスピースは、毎日の水洗いと専用の洗浄剤を使用して汚れを落とすことで、清潔に保つ必要があります。

熱により変形するなどの恐れがあるため、熱いお湯は使わないようにしてください。

矯正歯科

メリット

薄く透明なマウスピースを装着することで、歯列矯正ができる

薄く透明な素材のため、審美生に優れ、装着時の厚みで口元が不自然になることがありません。

マウスピースの装着時、会話がしにくくなることが少ない

滑舌の悪さや話しにくさを感じづらく、会話をしていても相手にマウスピースをしていることに気づかれない場合もあります。

痛みをコントロールしやすい

歯が動くことによる痛みは避けることができませんが、マウスピース矯正の場合は取り外しができるため、痛みによる不快感が強い場合に一時的に取り外すことができます。

また、ワイヤー矯正では、ワイヤーにより口腔内を傷つけ口内炎になる場合がありますが、マウスピース矯正は、歯に密着し薄い素材のため、口腔内を傷つけることはほとんどありません。

取り外して食事が可能なため、普段通りに食事ができる

マウスピースを装着したまま食事をすることは、避けた方が良いとされています。
理由としては、マウスピースが変形や破損してしまう可能性があり、その場合再作製が必要になる場合があるからです。

ワイヤー矯正は、矯正装置の間に食べ物が入り込んでしまうため、ガムなどの粘着性の高い食べ物は避けなければならないデメリットがあります。

しかし、マウスピース矯正は取り外して食事をするため、歯列矯正期間中の食事の制限がありません。

取り外していつも通りに歯磨きができる

ワイヤー矯正と比較すると、取り外して歯磨きができるため、虫歯や歯周病のリスクを抑えることができます。

デメリット

適応症例の範囲が狭い

ワイヤー矯正と比較すると、マウスピース矯正は、治療を受けられる症例が少なく、患者さまによっては、ワイヤー矯正治療の方が適している場合があります。

歯列矯正で歯が動く仕組み

歯の根っこの部分を支えている歯槽骨(しそうこつ)と、歯の根っこと歯槽骨の間にある歯根膜(しこんまく)という組織があります。矯正装置により、歯に力が加わると歯根膜にもその力が伝わります。

それにより、歯が動く方向の面の歯根膜が縮み、反対の面の歯根膜が引っ張られ伸びるということが起こります。歯根膜は、元の厚さに戻ろうとする性質があり、縮んだ方の歯根膜は破骨細胞(はこつさいぼう)をつくり、骨を溶かします。引っ張られ伸びた方の歯根膜は骨芽細胞(こつがさいぼう)をつくり、骨をつくります。

この仕組みが繰り返されることにより、歯が動いていきます。

マウスピース矯正とワイヤー矯正の治療期間を比較

広い範囲の歯列矯正を行う場合は治療期間が長くなり、狭い範囲の場合は治療期間が短くなります。

また、抜歯をしてから歯列矯正を行う場合は、空いたスペース分大きく歯を動かす必要があるため、抜歯をしない場合と比較すると、治療期間が長期化します。
マウスピース矯正の場合、抜歯して空いたスペースに歯が傾いていきやすいため、時間をかけて歯を動かす必要があり、ワイヤー矯正と比べると治療期間が長くなります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、矯正開始時にどのくらいの期間で歯列矯正が完了するか正確にわかるという特徴があります。
すきっ歯(歯と歯の間が離れていて、スペースが空いている)の部分的または全体的な治療期間は、約1ヵ月~1年となります。

また、歯が重なっている状態を叢生(そうせい)といい、部分的な治療期間は、約6ヵ月~1年で、全体的な治療期間は、約3ヵ月~1年半となります。

前歯の上下12~20本の治療期間は、約2ヵ月~1年半で、奥歯を含む全体の治療期間は、約1~3年となります。 治療期間中の通院頻度は、初期段階では1ヵ月に1度、その後は2~3ヵ月に1度となります。

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ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、様々な歯並びに対応できるなど、適応症例の幅が広い反面、矯正開始時にどのくらいの期間で歯列矯正が完了するか、正確にはわかりません。
歯の動きなどの治療経過を見ながら歯科医師が治療完了の判断をするため、歯科医師によって歯列矯正の完了期間は異なります。

ワイヤー矯正は、ブラケットという装置とワイヤーを繋ぎ、力を加えて歯を動かしていきます。

マウスピース矯正と違い、自由に取り外すことはできません。
すきっ歯の表側または裏側の治療期間は、約1ヵ月~1年となります。

また、叢生(そうせい)の表側または裏側の治療期間は、約1~2年半となります。

奥歯を含む全体(表側、全顎)の治療期間は、約1~3年で、奥歯を含む全体(裏側、全顎)の治療期間は、約1年半~3年となります。
治療期間中の通院頻度は、1ヵ月に1度歯科医師に装置を調整してもらう必要があるため、マウスピース矯正に比べると通院回数は多くなります。

歯列矯正は、矯正が完了しても治療が終了するわけではありません。
矯正完了後は、整った歯が元の位置に戻ろうとするため、それを防ぐためにリテーナーという保定装置を装着する保定期間が、約2~3年必要となります。

これは、どの歯列矯正後にも必要な期間です。

保定期間は、2~6ヵ月に1度通院し、歯科医師に状態を診てもらいます。
歯科医師から指定された保定期間やリテーナーの装着時間を守らないと、最悪歯列矯正がやり直しになる場合もあるため、スケジュール管理をしっかりと行うようにしてください。

また、虫歯や歯周病がある場合、歯列矯正を始める前に治療を終わらせますが、歯列矯正期間中は矯正器具を装着している時間が長いため、新たに虫歯などができやすくなってしまいます。

もし、歯列矯正期間中に虫歯や歯周病にかかってしまった場合は、歯列矯正を中断して、そちらの治療を先に行わなければならない可能性があります。 ワイヤー矯正の場合は、装置の取り外しを行わないため、歯磨きがしにくくなり、より口腔内の衛生環境を保つことが難しくなります。

虫歯や歯周病の治療で歯列矯正の期間が延長しないためにも、丁寧に歯磨きを行うようにしてください。

マウスピース矯正が上手くいっていないと感じている方へ

マウスピース矯正のマウスピース装着時間は、基本的に1日20時間以上のため、食事と歯磨きのとき以外は、装着する必要があります。
装着時間が短いと効果があらわれにくくなり、歯の位置も元に戻りやすくなってしまいます。

マウスピース矯正は取り外すことができるため、ワイヤー矯正よりも自己管理や装着時間のコントロールが必要となります。歯列矯正にかかる時間や費用を無駄にしないためにも、歯科医師が立てた治療計画は必ず守るようにしてください。

また、マウスピース矯正は、段階に合わせて次のマウスピースに交換して装着することで、少しずつ歯が整っていきます。早く歯列矯正を完了させたいからと自己判断で、歯科医師の立てた治療計画よりも早く次のマウスピースに交換してしまうと、骨や歯、歯ぐきに損傷が出る可能性があるため、避けてください。

また、マウスピース矯正に慣れてくると、かんで着けるなど、正しく装着できていない状態になる可能性があります。マウスピースがしっかりと歯に装着されることで歯が動くため、正しい方法で装着するようにしてください。

歯科医師の立てた治療計画を守り、正しい方法で装着し続けることが、最短で歯列矯正を完了させる方法となり、スケジュール通りに進めていくと、約2~3ヵ月で効果を実感できるようになります。

まとめ

歯列矯正により歯並びのコンプレックスがなくなると、笑顔が増えて自分に自信がつきます。

また、歯列が整うことにより歯磨きがしやすくなり、虫歯などのリスクを減らすことにも繋がります。
マウスピース矯正は、審美的にも口腔衛生的にも優れていて、患者さまによっては、ワイヤー矯正よりも治療期間が短く済み、費用を抑えることができるというメリットがある他、通院回数も少なく済むという特徴があります。

また、マウスピース矯正は矯正開始時にどのくらいの期間で歯列矯正が完了するかがわかるため、仕事や家庭などで忙しい20代以降の方でも、スケジュールを組みやすい矯正方法となります。
ただ、マウスピース矯正は適応症例が限られているため、一度歯科医師に歯の状態を診察してもらい、治療を受けられるか確認してみてください。

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