知覚過敏は自然に治る?

知覚過敏とは

知覚過敏とは

知覚過敏とはその名の通り歯の知覚が過敏になってしまう状態のことであり、冷たいものを口に入れたり、風が触れるだけでしみてしまうものです。歯は一番外側に硬いエナメル質、その内側に柔らかい細管構造である象牙質、その内側に歯髄という構造になっています。また、歯根にエナメル質は存在せず、表面をセメント質という構造で覆われています。エナメル質、セメント質以外の構造が刺激に触れる状態になってしまうと、その刺激は歯髄へと伝わり、いわゆる知覚過敏という状態になってしまいます。例えば、歯が削れて象牙質が露出している状態や、歯肉が下がって歯根が露出している状態などです。

それに対し、歯の神経が炎症によって過敏になっているケースもあります。虫歯、あるいは虫歯の治療によって神経(歯髄)に炎症が生じた場合や、食いしばりなどの過度な力によって神経(歯髄)に炎症が生じた場合、神経が過敏になることで通常では特に感じることのない刺激でも敏感に感じてしまったり、場合によっては痛む場合もあります。

知覚過敏について

知覚過敏の原因

知覚過敏の原因

知覚過敏の原因となるのは主に以下のものが挙げられます。

  1. 歯周病
  2. 歯周病で歯を支える骨が失われてしまうと、それに伴って歯肉も下がり歯根が露出してしまいます。

  3. 強いブラッシング圧
  4. 過度なブラッシング圧はエナメル質を削って知覚過敏を引き起こしたり、歯肉を傷つけ歯肉退縮を引き起こす原因となります。

  5. 歯ぎしり・食いしばり
  6. 歯ぎしり、食いしばりによる過度な
    咬合力が歯を支える歯根膜に炎症を引き起こし、場合によっては神経(歯髄)を過敏にすることで知覚過敏の原因となることがあります。
    また歯ぎしり・食いしばりによってエナメル質が削られ象牙質が露出することで知覚過敏を生じる場合もあります。

  7. 虫歯・虫歯の治療
  8. 虫歯によって歯が部分的に欠けてしまっている場合、刺激が神経に到達することで知覚過敏を引き起こします。また虫歯や虫歯の治療で神経(歯髄)に炎症が生じた場合、神経が敏感になることで知覚過敏の原因となることがあります。

知覚過敏の治療法

知覚過敏の治療法

知覚過敏の治癒を考える場合、まずは知覚過敏の原因として挙げたものを除去することが必要です。歯周病治療、虫歯治療、ブラッシング方法の改善、歯ぎしり・食いしばりのパワーコントロールなどであり、それだけで知覚過敏が治癒することもあります。その上で、基本的に失われた組織は自然に回復することがないということも認識しなくてはなりません。例えば、歯周病で失われた骨や、強いブラッシング圧で失われたエナメル質や退縮した歯肉は、原因が除去されても基本的に戻ってきません。歯根の露出、エナメル質の欠損、
歯肉の退縮などの知覚過敏の原因に対する処置が必要になります。

治療の一つとして、まず露出した象牙質の細管を封鎖し刺激を神経(歯髄)に到達させないために、細管を封鎖する働きがある薬剤の塗布や、レジンの充填があります。象牙質が露出しない状態にすることで知覚過敏の改善を図ります。また、歯肉の退縮が原因で知覚過敏を生じている場合、口腔内の別の部位(主に上顎)から歯肉を移植し、露出していた部分を被覆する治療法もあります。原因を除去した上で、失われた組織を補うのが治療の流れとなります。

歯周病の治療

知覚過敏は自然に治る?

知覚過敏は自然に治る?

エナメル質が削れたり、歯肉が退縮して知覚過敏を生じている場合、失われた組織が自然と回復することはありません。しかし症状が自然と消失する場合があります。これは二次象牙質の形成や象牙細管の封鎖が自然と生じるためです。失われたエナメル質や歯肉が回復することはありませんが、神経(歯髄)への刺激を遮るように、象牙質は内側(歯髄側)へと添加され厚みを増していきます。これが二次象牙質です。また、歯磨き粉の成分や唾液の働きによって自然と象牙細管の封鎖や再石灰化が生じることで、刺激が神経に伝わりづらくなります。このようにして知覚過敏の症状が自然に消失することはあります。

しかし症状が消失したからといって原因をそのまま放置しておくのは危険です。虫歯や歯周病が原因であればその治療が必要ですし、歯ぎしりや食いしばりに対してはマウスピースなどによる力のコントロールが必要です。
また歯肉退縮やエナメル質の欠損による知覚過敏の場合、歯根のセメント質や象牙質が露出している状態です。セメント質は柔らかい組織で、ブラッシングでも削られてしまうとされています。象牙質が露出している状態というのは細管構造が剥き出しになっている状態なので、知覚過敏だけではなく虫歯や神経への細菌感染の原因にもなるため修復が望ましいとされています。

自宅でできるケア

自宅でできるケア

知覚過敏に対し自宅でできるケアとしては、知覚過敏に効果のある歯磨剤を使用することが挙げられます。
当院でも扱っている「メルサージュ ヒスケア」などの硝酸カリウムを主成分にした製品は、知覚を「鈍麻」させることで効果を発揮します。硝酸カリウムからのカリウムイオンが刺激の伝達を鈍麻させる作用があるため知覚過敏に対し有効です。

知覚過敏に効果のある歯磨剤

まとめ

まとめ

知覚過敏は自然に症状が消失する場合があります。
しかし知覚過敏が生じた原因は必ず存在しており、その原因を除去しなければ根本の改善にはなりません。
知覚過敏は成人の半分が経験する疾患であるというデータもあります。
知覚過敏に悩んでいる方は何が原因で、どのような治療が適切なのか、歯科医院で相談してみることをお勧めします。

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