セラミック矯正と歯列矯正の違い

セラミック矯正と歯列矯正の違い

歯並びが悪く、気になるという方は少なくないでしょう。

しかし、永久歯にはえ変わった後は歯並びが自然と変わることは基本的にないので、矯正治療以外に修正する方法はありません。最近では歯の矯正治療にはさまざまな治療方法が存在していますが、一般的にイメージされる矯正治療は「セラミック治療」と「歯列矯正」ではないでしょうか。

この2つの方法にはそれぞれメリット・デメリットがあります。矯正治療を検討されている方は事前によくご検討ください。

セラミック治療とは?

セラミック治療とは?

セラミック治療とは正確には矯正歯科ではなく、歯を削った上にセラミックのかぶせものを乗せ、歯並びを整えて見せる治療のことを指します。

あくまで自分の歯を削り、上からかぶせ物をかぶせてきれいな歯並びに見えるようにするので、歯の位置を動かすわけではありません。そのため便宜上「矯正」治療とは言うものの、歯や歯ぐきの色、歯並びや口元の表情などをより美しくすることを目的として行われる「審美治療」の一種と言えます。

セラミック治療

セラミック矯正のメリット

セラミック治療のメリットの1つ目は治療期間が短い点です。ワイヤー矯正やマウスピースによる一般的な歯列矯正は徐々に歯を動かすため、年単位で時間が必要になります。

セラミック治療は自分の歯を動かすわけではなく、歯を削ってかぶせ物をするだけですので治療期間は圧倒的に短く、ワイヤー矯正の場合のように治療後の歯の逆戻りを防止するための装置を付ける必要もありません。目安として治療期間は1~3カ月、通院回数は5回以内で終了することが多いです。

短い治療期間の間も装着物などを取り付ける必要がないので、見た目にも矯正していることが分かりにくいのも利点と言えるでしょう。また、他の歯と色を揃えたい、金属アレルギーを起こさないなど、患者さんの様々な要望を叶えることができます。

一言でセラミックと言っても種類が多く、ジルコニアなど様々な素材があるため、その中から患者さまに適したものをご提案します。セラミックは丈夫で傷も付きにくく、元の歯よりも美しいままの状態も長く維持されます。また費用面でもセラミック治療にはメリットがあります。

セラミック治療に限らず歯列矯正は保険が適応できないので全額自費となりますが、セラミック治療の場合、かぶせる本数が少なければそれだけ費用を安く抑えることができますし、通院回数も少なくて済み、費用を抑えて歯並びを治すことが可能です。

セラミック矯正のデメリット

まず、セラミックを装着するために健康な歯であっても削るという点が挙げられます。

一般的に歯列矯正が必要な歯並びは不揃いであることが多いのですが、歯並びの向きや形をセラミックで整える以上、大きく削ったり中の神経も取らなければならない場合もあります。さらには重なり合った歯の状態によっては邪魔な歯を抜歯するということも出てきます。
そうして大きく削ったり抜歯や神経を取ることで、歯が元の状態よりも弱くなってしまう可能性があります。

またセラミック矯正はかぶせ物なので、多少なりとも土台との間に段差ができてしまい、その隙間に汚れがたまりやすく、虫歯や歯周病のリスクが上昇します。さらに丈夫さが大きなメリットであるセラミック治療ですが、想定外の衝撃が加わることで割れたり欠けたりすることもあります。

こうした理由から、歯並びの状態などによってはセラミック治療を受けられないこともあります。検討されている方は一度ご相談ください。

歯列矯正とは

歯列矯正とは

歯列矯正は、歯の表面に器具をつけてワイヤーを通したり、マウスピース型の装置をはめるなどして固定・矯正し、歯自体をゆっくりと動かすことで徐々に歯並びを整えていく矯正方法です。

矯正歯科

歯列矯正のメリット

歯列矯正の最大のメリットは、自分の歯を削ることなく歯並びを整えられるという点です。

ワイヤーやマウスピースを使用して時間をかけて徐々に歯の位置を理想的な位置に動かすので、歯並びが全体的に調和のとれた自然な仕上がりになり、歯と歯の重なりなどを整えることで虫歯や歯周病になりにくい状態にすることができ、将来的に歯が健康な状態を保ちやすく、長持ちするようになります。

また歯並びが理想的な配置になるので、毎日の歯磨きで清掃がしやすくなり噛み合わせの力もバランスよくかかるようになるといった効果が期待できるのです。
かみ合わせが良くなると全体で均一に噛めるようになるため、頭痛や肩こり、首のこり、耳鳴り、めまいといったかみ合わせの悪さから来ていた様々な身体の不調が改善するケースが多く見られます。

さらに食事をよく噛めるということは、胃腸や内臓に対する負担の軽減にもつながります。

歯列矯正のデメリット

歯列矯正では歯を急激に動かすことができませんので、治療には長期間が必要である点が大きなデメリットです。

また歯列矯正でワイヤー矯正を行う場合、矯正後にワイヤーを外しても、治療後に放置しておくと歯が元の位置に戻ろうとする後戻り現象が起こります。
それを防ぐためには矯正後、一定期間はリテーナーという後戻り防止のための保定装置を装着する必要があり、そのため2〜3年くらいの期間を要することも多いです。さらにその中で1カ月~2カ月に一度の通院が必要です。

さらに徐々にとはいえ歯をワイヤーの力で希望の位置に移動させるので、治療期間中は痛みや不快さを感じる方も多く、ワイヤーを壊してしまうよう固いものやガムなどの付着しやすいもの、そしてコーヒーやカレーといった着色しやすい飲食物を避けなければなりません。

歯の表面に常に器具がついている点も慣れるまでは煩わしさや違和感があり、ワイヤーが邪魔をして食べにくい・喋りにくい・歯磨きがしにくい、というような不便さがあります。
結果としてせっかく歯並びを治療していたのに磨き残しが発生し、口腔内の衛生環境が悪化し虫歯や口内炎になってしまったというケースも、決して珍しいことではありません。

マウスピース矯正の場合には、取り外し可能であるため、これらのような不便さはほとんどありませんが、1日最低17~20時間程度の装着が必要で食事や歯磨き以外は常に装着している必要があります。
取り外しできることはメリットとも言えますが、治療が患者さんの努力次第になりがちという側面も出てきてしまいますので、煩わしさからつい長時間装着することを怠り、治療効果が十分に得られないこともあり得るのです。

またマウスピース矯正では歯根の移動量が大きい症例は難しく、抜歯後の隙間を埋めるような治療はできません。ワイヤー・マウスピース共に歯列矯正にもそれぞれデメリットがあり、矯正前によく検討する必要があります。

マウスピース矯正

まとめ:
矯正治療はじっくりと検討を

マウスピース矯正

セラミック治療は、歯列矯正に比べ治療期間は短くすぐに美しい歯を手に入ることができますが、自分の歯を削る必要がある点に抵抗を感じる方もいるでしょう。
こうしたセラミック治療や歯列矯正のメリット・デメリットを比較考慮し、治療方法を選択する必要があります。

いずれにしても、患者さまの歯列の状況に合わせた治療法で治療を行うことが大切です。セラミック治療に興味がある、そのほかの矯正治療と迷っているなど、ぜひお気軽にご相談ください。

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