保険と自費のクリーニングについて

お口の中のクリーニングでは保険診療で行うものと自費診療で行うものがあります。
この2つは目的と適用が異なります。
保険診療におけるクリーニング
保険診療におけるクリーニングの目的は主に「歯周病の治療とそこから改善した状態の維持」です。
つまり適用されるのは歯周病の患者さんということになります。歯周病はプラークや歯石などが原因となって進行していくため、治療の中心になるのはそれらの除去です。
また治療の効果を示すための検査も定期的に必要になります。歯周病から改善した状態においても、歯肉の状態の定期的な検査、歯周病を増悪させる因子であるプラークや歯石の除去を行なっていきます。
このような歯周病の治療は保険診療においてはルールと順序が定められており、それに則って治療を進めていきます。歯周病とは直接関係しない歯の着色を除去したい場合などは、保険診療の範囲外ということになります。
自費診療におけるクリーニング
自費診療は保険診療と異なり、特に対象や順序は定められていません。歯周病ではない健康な歯肉の方が歯のクリーニングをしたい、ヤニによる歯の着色を除去したい、などの場合は自費診療での扱いになります。
タバコやコーヒーによる歯の表面的な着色は、歯の表面を研磨することで除去することができます。またお口の中の細かな汚れを除去し、歯の表面を滑沢にするPMTCは、プラークや歯石が付着しにくい状態にするため、虫歯や歯周病の予防に有効です。
虫歯や歯周病が無くともプラークや歯石がたくさん付着している、という方は少なくありません。これは体質や持病、唾液の性状や量、食生活や歯並び、歯や歯肉の違いなど様々な要素が関係しています。同じ状態でも虫歯や歯周病が進行してしまう方とそうでない方がいるということです。
しかし、結果的に虫歯や歯周病が生じていない方でも口の中を清潔な状態に維持できなければ口臭が生じてきたり、あるいは加齢による体の変化が虫歯や歯周病を急に引き起こすことも考えられ
ます。
特に問題ないから、と無関心にならず、常に予防という観点で自身のお口の中に関心を持つことが重要であり、そのような方にも自費診療でのクリーニングは適しています。
保険と自費のクリーニングの
費用や内容
保険診療 | 自費診療 | |
---|---|---|
料金 | 約3,000円〜 4,000円 (3割負担) |
約5,500〜 8,800円 (税込) |
症状 ・ 目的 |
・歯ぐきの炎症 ・歯ぐきが腫れている |
・着色がある ・予防目的のクリーニング |
回数 | 1〜6回 (歯ぐきの状態や歯石の 付着の状態による) |
1〜2回 |
時間 | 30分/回 (歯ぐきの状態や歯石の 付着の状態による) |
60分/回 (お口の中の状態による) |
内容 | ・プラーク、歯石の除去 ・歯ぐきの状態の検査 |
・プラーク、歯石の除去 ・着色除去 ・ PMTC |
保険と自費のクリーニング、どっちがいい?

ここまで説明した通り、保険と自費のクリーニングでは目的と適用が異なります。また費用も異なります。どちらが優れている、というものではなく、患者様のお口の中の状態に合わせどちらかを適用していきます。
また「着色除去をしてほしい」など、歯周病とは直接関係しない治療を希望される場合は自費診療でのクリーニングが適用されます。
それ以外にも期間や費用、内容など希望される内容がそれぞれあると思います。ぜひその点に関して主治医に相談の上、それぞれに適したクリーニングを選択することをお勧めいたします。
下北沢歯科 診療内容
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