前歯のセラミックと奥歯のセラミック

前歯のセラミックと奥歯のセラミックの違い

基本的に両者は材質など大きく違いはありません

前歯のセラミック、奥歯のセラミック、基本的に両者は材質など大きく違いはありません。 ただ前歯と奥歯では重要視するポイントが少し異なるため、治療にも違いが出てくることがあります。

前歯のセラミックでは機能面はもちろんですが見た目が非常に重要です。歯肉の位置を整えたり、形態や色調の修正を数回行います。より透明感のある見た目となるようジルコニアボンドを使用することが多いです。

それに対し奥歯のセラミックは、前歯に比べると見た目よりも機能を重視することも多いです。咬合力の強い方であればジルコニアクラウンを選択することも多いですし、奥歯であっても見た目が気になるかたはオールセラミッククラウンやジルコニアボンドを選択することもあります。

セラミックは保険でできる? セラミック治療の流れ

前歯のセラミック

前歯のセラミックの特徴

    

前歯は顔の印象を左右する大きな要素
です

    

テレビなど見ていても、美しい真っ白な歯が目立っていたり、逆に不自然な前歯が気になってしまったりと、前歯は顔の印象を左右する大きな要素です。

    

また前歯の美しさは自然な笑顔を引き出します。笑顔もまた人の印象に関わる大きな要素です。前歯にコンプレックスを抱えている方の中には、ご自身の歯が気になって笑うのが苦手とおっしゃる方もいます。
つまり他人が持つ印象と、自分自身が自身のお口周りに持つ印象、その両面に前歯は大きく影響します。
セラミックはその特性から天然の歯と見間違えるほど高い審美性を備えています。また希望の色調や形態に調整可能です。
もちろんセラミックはメリットばかりではありませんが、多くの場合セラミックは美しく自然な笑顔を生み出すことができます。
歯肉の状態や歯並び、噛み合わせや唇の位置など様々な要素から診断し、セラミックのメリット、デメリットを十分に考慮した上で治療を進めていきます。

セラミック治療症例

前歯のセラミックの種類

ジルコニアボンドクラウン

    

ジルコニアのフレームの上に陶材(セラミック)を盛った二層構造になっており、ジルコニアの強度と陶材(セラミック)のより透明感のある色調表現という二つのメリットを合わせたものです。ジルコニアをフレームに用いることで強度もありますが、表層の陶材が衝撃で欠けてしまう可能性があるのがデメリットです。
しかし白いジルコニアフレームの上に透明感のある陶材が盛られるため非常に高い審美性が得られ、前歯のセラミックとしては最も美しさが獲得できます。

オールセラミッククラウン

    

二ケイ酸リチウムガラスセラミックです。より天然の歯に近づけることができる優れた審美性、天然歯の硬さ(約350Mpa)に近い400Mpaという摩耗性から、噛み合う対合の歯を傷つけにくいというメリットもありますが、ジルコニアボンドのジルコニアフレームと比較すると強度面では劣ります。

メタルボンドクラウン

    

金属の上にセラミックを盛り上げたかぶせ物です。金属を用いているため強度があります。見た目に関しても非常にきれいな仕上がりですが金属色が見えてくることもあります。 デメリットとしては金属アレルギーのリスクや、金属を使用することで金属イオンの流失により歯茎が黒く変色してしまうことが挙げられます。硬いフレームの上にセラミック、という二層構造の被せ物に関してはジルコニアボンドの方が優れている場合が多いです。

 

CAD/CAM冠

    

保険診療への適用範囲が広がり、前歯部にもCAD/CAM冠が使用できるようになりました。ハイブリッドレジンのブロックからの削り出しになるため、強度や審美性はセラミックには及びません。使用するブロックによって多少の差はありますが、CAD/CAM冠の強度は約200MPaです。天然の歯が約350MPaですので、噛み合った場合にCAD/CAM冠の方が強度に劣るため、強度が弱点です。また、透明感の再現が難しいこと、経年的に着色、変色が生じることなども挙げられます。

硬質レジン前装冠

    

金属のフレームの上にレジンを貼りつけた被せ物です。レジンは強度に劣るため、その内側に金属のフレームを設け強度を補っています。しかしレジンに透明感がないこと、金属色が見えたり歯肉を変色させたりすることなど審美面が弱点です。金属アレルギーのリスクもあります。

前歯のセラミックの費用

前歯のセラミックは色調の再現や調整などのために様々な材料を使用し、技工士さんも多くの工程を経て製作していきます。他の部位と比較して少し相場が高額に思われるかもしれません。しかし顔の印象、審美面における前歯の重要性がそれだけ大きいということですし、それだけ価値のある治療として一般的になってきているということが言えると思います。

                                                             
ジルコニアボンドクラウン 1本165,000円
オールセラミッククラウン 1本110,000円
メタルボンドクラウン 1本132,000円
CAD/CAM冠 1本約8,000円(保険適用)
硬質レジン前装冠 1本約7,000円(保険適用)

※税込表示となります。

前歯のセラミックのその他費用

仮歯(テック) 1本3,300円

仮歯により歯肉の形態を整え、また仮歯の形態とともに最終的なセラミックに反映させます。

コア(土台) 1本16,500円

元々金属の土台が装着されている場合、その色がセラミックに透けて黒っぽい印象になってしまったり、周囲の歯肉が黒く変色していることが多くあります。そのような場合白い土台(ファイバーコア)に置き換え治療を進めていきます。

歯肉手術 (55,000円〜77,000円)

歯の形や色と同等、もしくはそれ以上に前歯の歯肉は見た目に大きく影響します。人それぞれ笑った時に見える歯肉の範囲は異なりますが、特に歯肉がはっきり見える方では歯肉の整形が必要になることがあります。両隣と歯肉のラインを揃えるため、歯肉の位置を変えたり、あるいは他の部位から歯肉を移植します。

診断用waxup 1本2,200円(税込)

現在の歯の形や噛み合わせを改善して治療を進めていくにあたり、ワックスを用いて目標とするゴールの形に整え、模型上でその形態や噛み合わせを確認し、治療を進めていく上での指標とします。

奥歯のセラミック

奥歯のセラミックの種類

ジルコニアボンドクラウン

    

ジルコニアのフレームの上に陶材(セラミック)を盛った二層構造になっており、ジルコニアの強度と陶材(セラミック)のより透明感のある色調表現という二つのメリットを合わせたものです。

ジルコニアをフレームに用いることで奥歯の強い咬合力でも問題ない強度ではありますが、表層の陶材が衝撃で欠けてしまう可能性が少しあるのがデメリットです。 しかし白いジルコニアフレームの上に陶材が盛られるため非常に高い審美性が得られます。

ジルコニアステインクラウン

    

ジルコニアの特徴は、「白くて硬い」ですがジルコニアステインクラウンはその白いジルコニアにステイニング(着色)を行い天然の歯に近づけていきます。またジルコニアは透明感に欠けるのが弱点でしたが、ハイトランスという透過率50%のジルコニアも登場してきたことで審美的にも全く問題なく自然な見た目が再現されます。

強度にも種類がありますが、基本的には天然歯や他のセラミックより硬いため、噛み合う相手側がすり減りやすいです。

ジルコニアクラウン

    

ジルコニアの単色のクラウンです。ステイニングなど技工士さんによる加工はありませんが、3パターンの色から選択していきます。上の奥歯で見た目は気にしないから、などという患者様には安価でお勧めです。

ジルコニアステインと同じく、「硬い」「壊れない」という点はメリットであり、同時にデメリットでもあります。対合歯のすり減りや、ジルコニアを装着した歯が過度な力を負担する可能性など、様々な面を相談し、選択していくことをお勧めします。

メタルボンドクラウン

    

金属の上にセラミックを盛り上げたかぶせ物です。金属を用いているため強度があります。見た目に関しても非常にきれいな仕上がりですが金属色が見えてくることもあります。

デメリットとしては金属アレルギーのリスクや、金属を使用することで金属イオンの流失により歯茎が黒く変色してしまうことが挙げられます。硬いフレームの上にセラミック、という二層構造の被せ物に関してはジルコニアボンドの方が優れている場合が多いです。

オールセラミッククラウン

    

二ケイ酸リチウムガラスセラミックです。より天然の歯に近づけることができる優れた審美性、天然歯の硬さ(約350Mpa)に近い400Mpaという摩耗性から、噛み合う対合の歯を傷つけにくいというメリットもありますが、ジルコニアボンドのジルコニアフレームと比較すると強度面では劣ります。

奥歯の被せ物(セラミック以外で保険適用のもの)

CAD/CAM冠

    

適用条件はありますが第二大臼歯以外の歯に保険で装着できる白いハイブリッドレジンの被せ物です。使用するブロックによって多少の差はありますが、CAD/CAM冠の強度は約200MPaです。

天然の歯が約350MPaですので、噛み合った場合にCAD/CAM冠の方が強度に劣るため、すり減ったり割れたりという破損が生じやすいのが弱点です。また、天然歯に特有の表面の透明感は表現できませんし、レジンへの着色、変色も見られます。

FMC(銀歯)

    

保険内で安価に装着できる硬い材料です。しかしセメントの劣化によって銀歯と歯の間に隙間が生じてきたり、元々の適合度にも限界があることで、銀歯の下で虫歯になっていくことが多々あります。また銀歯から歯肉に金属イオンが移ることでメタルタトゥーという歯肉の変色や金属アレルギーのリスクも避けられません。

奥歯のセラミックの費用と特徴の比較

ジルコニアボンドクラウン

見た目 ★★★★★
強度 ★★★
精度 ★★★★
金額 165,000円

※税込表示となります。

ジルコニアステインクラウン

見た目 ★★★★
強度 ★★★★★
精度 ★★★★
金額 110,000円

※税込表示となります。

ジルコニアクラウン

見た目 ★★
強度 ★★★★★
精度 ★★★★
金額 55,000円

※税込表示となります。

メタルボンドクラウン

見た目 ★★★★
強度 ★★★
精度 ★★★
金額 165,000円

※税込表示となります。

オールセラミッククラウン

見た目 ★★★★★
強度 ★★★★
精度 ★★★★★
金額 110,000円

※税込表示となります。

CAD/CAM冠

見た目 ★★
強度
精度 ★★★
金額 約8,000円(保険適用)

銀歯

見た目
強度 ★★★★
精度
金額 約3,000円(保険適用)

奥歯のセラミックのその他費用(税込表示となります)

仮歯(テック) 1本3,300円(税込)
(調整 1本2,200円)

仮歯により歯肉の形態を整え、また仮歯の形態、噛み合わせとともに最終的なセラミックに反映させます。

診断用waxup 1本2,200円

現在の歯の形や噛み合わせを改善して治療を進めていくにあたり、ワックスを用いて目標とするゴールの形に整え、模型上でその形態や噛み合わせを確認し、治療を進めていく上での指標とします。

クラウンレングスニング
(CLP) 1本55,000円

被せ物に限らず、虫歯の治療においては、虫歯を除去した健全な歯が歯肉の上に位置していることが重要です。虫歯が歯肉の下まで及んでいる場合や歯肉の上に位置する歯が足りない場合、余分な歯肉や骨を除去し、相対的に歯肉の上に歯を出す歯冠長延長術(クラウンレングスニング)が必要となります。

これを行わない場合、歯肉の下で被せ物を接着していくことになりますが、歯肉の下は出血などがあるため十分な接着力が発揮されず、虫歯にもなりやすくなります。

コア(土台) 1本16,500円

以前の治療で古い土台が装着されている場合、その土台が劣化していたり、その周囲が虫歯になっていることが多いです。また、神経の治療を行なった場合も新たに土台を装着する必要があります。金属の土台より接着力に優れ、強度も天然の歯に近似しているファイバーコアを装着し、よりセラミックが長持ちするよう治療していきます。

奥歯のセラミックの強度

セラミックは硬ければ硬いほど丈夫で良い、というわけではありません。硬いセラミックは天然の歯よりも硬いため、噛み合う対合の歯を傷つけることもあります。また、硬いセラミックを装着した歯に大きな力が加わると、本来の天然の歯では負担できないような過度な力がその歯にかかることで、セラミックは割れなくても歯の方が割れてしまうこともあります。

しかし当然、強度に劣る材料では衝撃で破損してしまうこともあります。 患者さん一人一人で異なる噛み合わせやその力、また重視するポイントを相談しセラミックを決めていくことをお勧めします。

                                                                                                 
ジルコニアボンド
クラウン
100Mpa+1200Mpa
ジルコニアステイン
クラウン
900〜1200Mpa
ジルコニアクラウン 1200Mpa
メタルボンドクラウン 100Mpa+1200Mpa
オールセラミック
クラウン(e.max)
400Mpa
CAD/CAM冠 250Mpa
天然歯 350Mpa

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