保険でセラミック治療はできません

セラミックについて
患者様から「セラミックを保険でやってもらえますか」というご相談を受けることがあります。
セラミックは保険で行うことができず、自費診療でのみ治療可能です。
セラミック治療で扱う内容としては、主に詰め物(インレー)、被せ物(クラウン)、ブリッジがあります。
セラミックは陶器と似た材質で、硬さと美しさ、汚れがつきにくい表面性状を兼ね備えています。
セラミックと混同されやすいものにCAD/CAM冠があります。
CAD/CAM冠とは、コンピュータでの設計、製造システムのことで、従来銀歯など手作業で行っていたものに比べ、作業が効率化され、精度も高まります。
材質はハイブリットレジンのため強度の面で劣ってしまい、ここがセラミックと大きく異なる点です。
現在の保険診療では、前歯と小臼歯(1−5番目まで)と、大臼歯(6番目)に条件付きで適用となっています。
これはクラウンのみであり、インレーやブリッジをCAD/CAMで行うことはできません。
保険でできる白い被せ物
CAD/CAM冠

CAD/CAM冠について
CAD/CAMとは
computer-aideddesign/computer-aided manufacturingの略で、コンピュータを用いた設計とコンピュータを用いた作製によるシステムです。
歯の型取りしたデータ上に被せ物などの設計を行い、その設計通りに被せ物をコンピュータがブロックから削り出します。
精度高く3Dプリンターで被せ物が作られる、というイメージです。
現在の保険診療では、前歯と小臼歯(1−5番目まで)と、大臼歯(6番目)に条件付きで適用となっています。
保険診療でも金属を使用しない被せ物を扱うことができることによって、一定レベルの審美性の獲得、金属アレルギーへの配慮が可能となりました。
使用するブロックによって多少の差はありますが、CAD/CAM冠の強度は約200MPaです。
天然の歯が約350MPaですので、噛み合った場合にCAD/CAM冠の方が強度に劣るため、すり減ったり割れたりという破損が生じやすいのが弱点です。
また、天然の歯に特有の表面の透明感は表現できません。
前歯もCAD/CAM冠の適応範囲内となりましたが、どこまでの見た目を求めるのかによって、セラミックをお勧めする場合もあります。
セラミック治療は自費診療ですが、天然の歯と見分けることができないレベルまで再現性が高いため、審美性の獲得に非常に適しています。
CAD/CAM冠の金額は?
強度や審美性で劣る面もあるCAD/CAM冠ですが、保険診療で安価に行うことができるという点はメリットと言えます。
噛み合わせや部位、その歯の状況と、CAD/CAM冠の性質、金額を考えると有効な選択肢となり得ます。
金額は対象歯の部位で少し異なり、以下の通りです。
前歯・大臼歯 | 型取りと装着を合わせ 約8000-8500円 (3割負担) |
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小臼歯 | 型取りと装着を合わせ 約7500円(3割負担) |
CAD/CAM冠と保険外の被せ物の違い

保険診療で扱うことのできるCAD/CAM冠と保険外で扱われる被せ物では、審美性、強度、耐久性などでそれぞれ異なっています。
当院で扱っている被せ物の種類は以下の通りです。
- ジルコニアボンド
- オールセラミック
- ジルコニアステイン
- ジルコニア冠
- メタルボンド
- CAD/CAM冠
- FMC(フルメタルクラウン)
下北沢歯科 診療内容
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