歯科治療におけるインプラント治療は、歯の治療方法の中でも最も高度なものの一つであり、その治療費も高額となることが多くあります。
インプラント治療には保険が適用される場合とされない場合がありますが、多くの場合、保険は適用されず、治療費は自己負担となります。
ここでは、インプラント治療における保険適用外の費用の内訳、保険適用になる例外、治療費支払いの負担を抑えるための方法について詳しく説明します。

保険適用外
インプラント治療は高額なため、保険が適用されるかどうかが気になるところですが、基本的には保険適用外となります。
保険適用外の理由は、審美治療であることが大きな要因とされています。
費用の内訳
保険適用外となるため、インプラント治療の費用は患者自身が全額負担することになります。
一般的な治療費の相場は40万円から50万円程度で、病院によっては、技術力や設備の充実度によって、価格が異なることがあります。
また、手術に必要な検査や手術後の処置、定期的なメンテナンスにも費用がかかることがあるため、事前に確認しておくことが大切です。
保険適用になる例外
一般的には保険適用外となるインプラント治療ですが、例外的に保険適用となる場合があります。以下にその例外事項をまとめました。
一定以上の顎の骨がない場合
病気や第三者行為の事故によって顎の骨を広く失った場合や、生まれつき3分の1以上顎の骨がない、または形成不全である場合、保険が適用されることがあります。
また、「先天性欠損歯」といい、生まれつき永久歯が生えてこない歯が6本以上、または先天性欠損歯が連続して4本ある場合にも、2020年4月より保険適用が可能になりました。
ただし、顎の骨の状態によって、保険が適用されるかどうかは異なりますので、担当医師に確認することが大切です。
骨の欠損で保険の適用になるかどうかについては細かく基準が定められているため、保険適用になるケースはあまり多くありません。
条件を満たしている病院
一般の歯科医院でインプラント治療の保険適用はできません。
症状が条件に当てはまったとしても、保険診療で治療ができる病院自体が限られています。
かかりつけの歯科医院で保険適用になるケースの診断があった場合には、大学病院・総合病院等の設備基準を満たした病院への紹介になるでしょう。
治療費支払いの負担を抑えるために
保険適用外であるインプラント治療の費用は、患者自身が全額負担することになります。
そこで、治療費の負担を抑えるためには、以下のような方法があります。
インプラントの治療費、支払いのタイミング
一度に全額を支払うのは困難である場合、治療費の支払いを分割することができる病院もあります。
治療費を分割する際には、金利や手数料などの負担が発生する場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
当院では30万円以上の契約の場合、契約時に半金をいただきますが、残りの半金は最後の上部構造と呼ばれる最終的なかぶせ物が入るまでにお支払いをいただきます。インプラント治療は治療期間が長い治療になりますのでお支払いの2分割が可能で、当院の場合、手数料は頂いておりません。
医療ローン
治療費の負担を抑えるためには、医療ローンを活用する方法もあります。
医療ローンは、金利が低く、返済期間も長いため、治療費の負担を軽減することができます。
ただし、返済期間中には利息が発生するため、計画的な返済が必要です。
医療費控除を利用する
医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に、自己または自己と生計を一緒にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超える時は、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受け取ることができる制度です。また、医療費控除の申請は確定申告で行います。
インプラント治療ももちろん対象になります。
まとめ
インプラント治療は、保険適用外が一般的で、治療費が高額となるため、負担を抑える方法を考える必要があります。
治療費の内訳や支払い方法を理解し、自分に合った治療費負担方法を選ぶことが大切です。
また、保険適用になる場合があるため、自分の状況に応じて、医師に相談することも重要です。
