Column歯科と栄養食物繊維

歯科と栄養が出会ったら?

食物繊維

食物繊維が歯に良いというイメージはお持ちですか?

実は健康的な歯をつくる役目が食物繊維にはあります。では実際にどのような役目があるのかご説明します。

そもそも食物繊維とは?

食物繊維とは「人の消化酵素では分解されない食物中の総体」と定義されています。日ごろ私たちが口にする食べ物のなかに含まれています。
主な大別は、

不溶性食物繊維とは

不溶性食物繊維は保水性が高いことが大きな特徴であり、体内で水分を吸収し膨らんで便の体積を大きくします。それにより腸を刺激し排便を促します。ライ麦や蕎麦などの穀物類、切り干し大根やトウモロコシなどの野菜類、豆類、キノコ類などに多く含まれます。

水溶性食物繊維とは

腸内で水分を吸収し、粘性を示すことで栄養素の吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。また、水溶性食物繊維の多い食品を摂取すると、糖質の消化、吸収を緩やかにしてくれます。

食物繊維の効果

食物繊維のイメージとして便秘対策をお持ちになっている方も多いのではないでしょうか?もちろん便秘対策として整腸作用があるのでとても有効ですが、食物繊維の働きはこれだけに限らず、心筋梗塞のリスク低下や血中コレステロール値の低下など生活習慣病の予防効果を、もたらしてくれます。また、摂り過ぎることにより肥満や脂質異常症、糖尿病や高血圧など、これらを引き起こす原因である脂質、糖、ナトリウムなどの吸収を緩やかにしたり、吸着して、身体の外に排出する働きもあります。そして、歯を強くする効果もあります。

食物繊維は整腸作用など身体のなかで有用な働きをすることから、5大栄養素に次ぐ「第6の栄養素」とも言われ、注目されてもいます。

スーパーやコンビになどでよく見かける特定保健用食品。この特定保健用食品で「おなかの調子を整える」として認められている成分の多くが食物繊維なのです。食物繊維は、にんじん、ゴボウ、レタス、セロリ、穀類、豆類等に繊維質が多く含まれていて、「直接清掃性食品」ともよばれています。

それら食物繊維を多く含む食材は、しっかり歯や顎を動かして噛むものが多いので、噛むことにより歯の表面をきれいにし、唾液の分泌も促してくれます。唾液の分泌が多いと、歯が溶けてしまう酸性の状態のお口の中を中和し、溶け出したミネラルの再石灰化を促す効果があります。噛むという行為は他にも良い点として、歯ぐきの血行が良くなり、マッサージ効果もあると言われています。

現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分であり、積極的に摂取することが勧められています。

食物繊維の摂取量

1950年頃には一人あたりの平均食物繊維摂取量は一日20gを超えていたとされますが、穀類、いも類、豆類の摂取量の減少に伴い、減少傾向にあります。最近では一日あたりの平均摂取量は14g前後と推定されています。

ちなみに欧米では一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんなどの発症低下が観察されるとの研究報告があります。
食物繊維は植物性食品に多く含まれ、食物繊維を手軽に摂るには主食の穀類から摂るのがお手軽です。一日のうち1食の主食を玄米や麦ごはん、胚芽米、全粒小麦などに置き換えると効率的に摂取できます。豆類、野菜類、果実類、キノコ類、藻類等にも多く含まれているので、毎日の食事に取り入れることをおすすめします。

まずは一日あたりプラス3~4gを目標に、積極的に摂取する事が勧められます。基本的には、通常の食事から摂取する範囲であれば摂り過ぎの心配はなく、むしろ積極的に摂る必要はありますが、サプリメントなどで度を超えて摂取をしないようにはしましょう。

様々な食品に含まれている食物繊維。バランスよく美味しく摂取して、虫歯になりにくい歯になるようにしていきましょう。

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