オーラルケアという言葉を聞いたことはありますか?どのようなイメージをお持ちでしょうか?
- 液体歯磨き
- 歯間ブラシ
- 洗口液
- ガム
- デンタルフロス
- 電動歯ブラシ
- 歯ブラシ歯磨剤(歯磨き粉)…など
これらはオーラルケアに使用されるケア用品です。
普段使用している物もあれば、そうでないものもあるのではないでしょうか?
そもそもオーラルケアとは
オーラルケアはお口の中全体のケアを指します。
口腔機能と口腔内の環境を整え改善を図ることで健康の維持・増進にもなり、「口からおいしく食べる」ということを継続し、QOL(Quality of Life)の向上につながります。

オーラルケアをしないと、
どうなるのか?
- 虫歯、歯周病のリスクが上がる
- 口臭が起こりやすくなる
- 歯が黄ばんだり黒ずんだりする
- 全身の健康に悪影響を及ぼす
これらを回避する為にも、オーラルケアは必要となります。
オーラルケアは
どのような効果がある?
- 口腔衛生の意識の向上
- 呼吸器疾患の予防
(誤嚥性肺炎の予防) - 口腔疾患の予防
(虫歯、歯周病、口腔粘膜疾患など) - 口腔機能の回復・維持(咀嚼機能改善、摂食・嚥下障害の改善、コミュニケーション回復、口腔粘膜の感覚機能改善=味覚、触覚、温度感覚など)
オーラルケアのやり方
まずはオーラルケアの基本は、皆さんも行っている歯磨きです。ただし、正しい方法で行わないとせっかく磨いても歯には汚れが残ったままで、細菌も取り除くことが出来ません。また、自分が使用する歯ブラシは、自分自身のお口の状態に合わせたものを選ぶことも重要です。
歯ぐきが炎症を起こしていて腫れたり出血している場合と、そうでない場合だけでも選択する歯ブラシも異なりますし、オススメの磨き方も異なります。炎症を起こしている場合は毛の軟らかい歯ブラシ、そうでない場合はふつうの硬さの歯ブラシが目安になりますが、自己判断せずに歯科医院で一度お口の中をチェックしてもらい、その時のお口の中の状態に合わせた歯ブラシを処方してもらうのが望ましいです。
特に定期健診では、お口の中の状態のチェックと、クリーニングや歯石除去などを行い、お口の中の状態に合わせたオーラルケアの方法や、オススメのオーラルケア用品の説明などもありますので、最近歯科医院に行っていないな、検診を受けていないなという場合は、ぜひ歯科医院に通院されることをオススメします。
歯ブラシ以外のケア用品も使ってみよう
歯ブラシだけでは歯の表面の汚れや細菌を落とすことは出来ますが、歯と歯の間や舌についた汚れは落としきれません。ご自宅や職場で、歯ブラシ以外のケア用品の併用を行ってみましょう。
歯と歯の間 | フロス、歯間ブラシ |
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舌の上 | 舌用歯ブラシ |
全体 | 洗口剤 |
オーラルケアを行うタイミング
オーラルケアは朝食後、就寝前の2回。できれば昼食後も行いましょう。
唾液は汚れや細菌を洗い流す作用がありますが、就寝中は唾液量が減少します。そのため就職前に汚れ・細菌を落とす必要があります。汚れ・細菌を残したままだと、どんどんお口の中に増殖してしまいます。そのため、就寝前のオーラルケアは特に重要になります。丁寧に行いましょう。
高齢者のオーラルケア
オーラルケアは老若男女問わず必要ではありますが、特に在宅療養の高齢者の方にとっても重要になります。
オーラル ケア |
義歯のお手入れ、清掃・口腔清掃・摂食、嚥下支援など |
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機能維持回復 | 咀嚼機能改善・摂食、嚥下障害の改善・口腔粘膜の感覚機能改善 |
在宅療養生活向上 | QOL向上・感染予防・誤嚥防止・介護負担軽減・コミュニケーション回復 |
健康的に長生きするためには食生活を整えることが大切です。
加齢により噛む力が衰えてくると繊維質の多い野菜や肉など、よく噛んで食べる必要があるものを避けがちになってしまいます。炭水化物などは食べやすいのですが、食べやすい物だけを好んで摂取していると栄養が偏ってしまいます。
オーラルケアをきちんと行うことで、健康なお口の状態を保つことが出来、食事がよりおいしく感じられます。健康寿命を延ばす効果も期待できます。また、噛むことは脳の活性化にも効果的なので、認知症予防にも効果があるといわれています。
栄養バランスの整った食事と、正しいオーラルケアを習慣にして、毎日を元気に過ごせるようにしていきたいですね。