Column歯のコラム

2023.09.21

歯科と栄養が出会ったら?

普段何気なく食べている食品 美肌やダイエットにはこの食品が効果的!免疫力アップにはこの食品が効果的だと聞いた!骨を丈夫にするにはカルシウムを摂取するのが良いなど、健康効果を意識して様々な食品や栄養素を選んでいるがあるかと思いますが、歯に対してどうでしょうか? 歯に対して「この食品は効果的だから食べよう!」「この飲み物は効果的だから飲もう!」といったことは少ないかと思われます。 今回は歯に対して効果的な食品・栄養素のお話です。 虫歯の予防効果を期待するなら 虫歯予防の基本の「き」は歯磨きですが、それ以外にも予防効果のある栄養素の摂取も有効です。 今回は「カルシウム」についてです。そもそもカルシウムとは、体重の1~2%(体重50㎏の人で約1㎏)含まれていて、生体内に最も多く存在するミネラルです。その中でも99%はリン酸と結合したリン酸カルシウム(ハイドロキシアパタイト)として、歯や骨などに存在し、残りの1%は血液や筋肉、神経組織にイオンや種々の塩として存在しています。 歯に関していうと、歯の表面にあたるエナメル質のミネラル(無機質)含有率は95%になり、主成分がカルシウムとハイドロキシアパタイト(石灰化成分)となります。また、エナメル質の下にある象牙質も70%がカルシウムとハイドロキシアパタイトで形成されています。 歯のエナメル質は酸によって溶け出していくのですが、その歯の溶け出したエナメル質部分を修復し、歯に戻してくれる働きを“再石灰化”といいます。この再石灰化を促すためにも、カルシウムの摂取は欠かせません。逆にカルシウム不足によって再石灰化が防げられると、再石灰化と脱灰のバランスが崩れ、虫歯になるリスクが高くなってしまいます。 カルシウムを多く含む食品 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど) 骨ごと食べられる小魚 大豆製品(豆腐、納豆など) 野菜類 海藻 この中でも、効率的にカルシウムを摂取するのには牛乳や乳製品が最適です。他の食品に比べてカルシウムの吸収率が高いうえ、1回の摂取量も多く摂ることができて、効率よくカルシウムがとれます。 牛乳・乳製品を中心に、小魚、海藻、豆類、野菜等の食品からバランスよく摂りましょう。ちなみに、カルシウムの利用効率を高めるためには、ビタミンDが必要です。ビタミンDはカルシウムの吸収をサポートし、強い骨を維持するためにも欠かせません。また、それだけにとどまらず、筋肉を動かしたり、全身に指令を送る神経伝達の促進、免疫機能向上など、生きるために欠かせない役目も多く担っています。 ビタミンDを多く含む食材は魚(イワシ、サンマ、サケなど)きのこ(きくらげ、しいたけなど)、牛レバーなどがあります。また、日光を浴びることでビタミンDは体内で生成されるため、散歩や外で遊ぶなどして日光を浴びることも大切です。 摂取したカルシウムを無駄にしないためには? カルシウムを意識して摂取を行っても、無駄にしてしまう場合があります。 それはリンの過剰摂取です。リンとカルシウムはくっついてしまうと、小腸で吸収されにくくなってしまいます。リンは魚類や乳製品、大豆、肉類などの一般的な食品に含まれている成分ですが、スナック菓子や冷凍食品、加工食品などに含まれている過剰なリンは、体内のカルシウムを排泄してしまいます。また、精製された糖も摂りすぎてしまうと、食事で摂取したカルシウムの80%近くを体外に排出してしまいます。 リンは生体には必要な栄養素ですが、過剰摂取には気をつけましょう。 カルシウムの吸収を阻害する物質 シュウ酸(ほうれん草のあく) 過剰の食物繊維(サプリメントの摂り過ぎに注意) 過剰のリン(加工食品、清涼飲料水など) 残念ながら、出来てしまった虫歯が自然に治ることはありませんが、虫歯を予防する・歯を強くするということは、日常生活の中でオーラルケアや食生活を意識することで改善期待できます。楽しく美味しく食事をして、健康で強い歯を目指しましょう。 予防歯科

2023.09.08

インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯の欠損した部分に人工の歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療方法です。 欠損した歯を取り戻すための優れたオプションとして、選ばれています。 インプラント インプラント治療の主な流れ ①検査と診断 まず、歯科医師が患者さまの歯と口腔の状態を詳しく検査し、治療計画を立てます。 レントゲンやCTスキャンを用いて、骨の密度や量を確認し、インプラントを適切に配置する位置を決定します。 ②インプラントの埋入 インプラント治療では、歯ぐきを切開して顎の骨に穴を開け、人工の歯根(インプラント)を埋め込みます。インプラントは一般的にチタン製で、体に対して親和性が高く、骨との結合が良好になります。 ③インプラント体と骨との結合 埋め込まれたインプラントは、周囲の骨と結合する過程が必要です。骨と結合するまでは数ヶ月かかる場合もありますが、骨とのしっかりとした結合が治療の成功に欠かせない重要なステップです。 ④人工の歯の取り付け インプラントが十分に骨と結合した後、人工の歯冠(クラウン)やブリッジを取り付けます。これにより、欠損した歯を再現し、自然な見た目と機能を取り戻すことができます。 インプラント治療は、他の治療法と比べて多くのメリットがあります。周囲の歯を削る必要がないため、隣接する歯への負担が少なく、自然な咬合を保つことができます。また、インプラントは寿命が長く、適切なケアを行うことで長期にわたって使用できることも特徴です。 しかし、インプラント治療は個人によって適応が異なる場合があります。カウンセリングや詳細な検査を受けることで、最適な治療計画を立てることが重要です。インプラント治療について興味がある場合は、歯科医師と相談し、自分に適した治療法を見つけてください。 インプラント治療ができる人・できない人 インプラント治療ができる人 成人であること 成人であることが基本的な条件です。未成年者は、骨の発達が未熟であるため、インプラント治療が適していない場合があります。 十分な骨量と骨質 インプラントは顎の骨に埋め込まれるため、十分な骨量と骨質が必要です。骨量や質が不足している場合は、骨移植などの手術を経てインプラント治療を検討することもあります。 健康な歯ぐき: インプラントは歯ぐきにしっかりと固定されるため、健康的な歯ぐきが重要です。歯周病などの歯ぐきの状態が悪い場合は、治療前に歯ぐきの健康を回復させる必要があります。 ■インプラント治療ができない人 未成年者 骨の成長が未熟な未成年者は、インプラント治療が適していない場合があります。 骨量や骨質の不足 顎の骨に十分な量や質がない場合、インプラントの安定した埋入が難しいため治療が困難な場合があります。 重度の歯周病 歯周病が進行している場合は、インプラントの成功率が低下する可能性があるため、歯周病の治療が優先される場合があります。 免疫力の低下や重大な健康問題 免疫力が低下している方や重大な健康問題を抱えている方は、インプラント治療が適さない場合があります。 インプラント治療については、患者さまの個別の状態によって異なりますので、歯科医師とのカウンセリングや検査を受けることで、適切な治療計画が立てられます。 インプラント相談 歯を失った場合の治療選択肢 歯を失った場合、患者さまにはいくつかの治療選択肢があります。失った歯を適切に補うことは、咬む機能や話す能力、見た目の美しさを取り戻すために非常に重要です。以下に、歯を失った時の主な治療の選択肢をご紹介いたします。 インプラント治療 インプラント治療は、失った歯の欠損部分に人工の歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。 周囲の歯を削る必要がなく、隣接する歯に負担がかからないため、優れたオプションとされています。また、インプラントは寿命が長く、自然な見た目と機能性を持つ歯を再現することができます。 ブリッジ治療 ブリッジ治療は、失った歯の両側の歯に被せるクラウン(冠)を用いて、欠損した歯を補う治療法です。周囲の歯に対して削る必要がありますが、比較的早い段階で補綴が可能であり、歯並びを整える効果もあります。 入れ歯: 歯を失った場合の治療の一つとして「入れ歯」があります。入れ歯は、欠損した歯を補うための人工の歯を入れたプラスチック製の補綴物です。入れ歯は取り外し可能な補綴物であるため、簡単に装着や取り外しができます。食事の際や口腔の清掃時に便利です。 入れ歯 これらの治療選択肢は、患者さまの状態や希望によって異なります。歯科医師とのカウンセリングを通じて、最適な治療計画を立てることが重要です。 失った歯を補うことで、快適な咀嚼や美しい笑顔を取り戻し、口腔の健康を維持することができます。 虫歯を放置するとおこるリスク インプラント治療の痛み インプラント治療において、患者さまが一番気になる点の一つが「痛み」です。しかし、現代の歯科医療技術の進歩により、インプラント治療は比較的少ない痛みで行われることが一般的です。以下に、インプラント治療における痛みについて説明いたします。 麻酔による痛みの軽減 インプラント治療では、手術前に局部麻酔が行われます。この麻酔により、治療する部位が無感覚になり、手術中は痛みを感じることがありません。麻酔によって患者さまの快適な治療をサポートします。 手術後の痛み インプラント手術後、軽い不快感や腫れ、違和感がある場合があります。しかし、一般的には鎮痛薬を処方することでこれらの症状を軽減できます。また、手術後の痛みは個人差があり、多くの患者さまが比較的軽度の痛みを経験する程度です。 痛みの持続期間 インプラント治療後の痛みは通常数日から数週間程度で軽減し、治療が進むにつれて痛みがなくなります。ただし、手術の複雑さや患者さまの体質によって痛みの持続期間には個人差があります。 メンタル面の影響 痛みに対する感受性は個人によって異なります。インプラント治療の際には、手術に対する不安や恐れが痛みを強く感じさせることがあります。リラックスした状態で治療に臨むことで、痛みの感じ方を軽減することができます。 重要な点は、治療中や治療後の痛みについては歯科医師に正直に伝えることです。歯科医師は患者さまの状態に合わせて適切な薬を処方し、痛みを最小限に抑えるための対策を取ります。 インプラント治療は痛みを最小限に抑えることができる安全で効果的な治療法です。リラックスした状態で治療を受けることで、快適な治療が行えます。 インプラント治療と歯周病】 インプラント治療を受ける際には、歯周病の有無や歯周病の進行度が重要な要素となります。歯周病は、歯とその周囲の組織に影響を及ぼす慢性的な炎症疾患であり、歯周組織の健康がインプラントの成功に影響を与えることがあります。 歯周病は、顎の骨や歯周組織を徐々に破壊する病気です。 インプラント治療の成功には、インプラントを埋入する顎の骨の健康と十分な量の骨が必要です。歯周病が進行していると、骨の量が減少し、インプラントの安定性が低下する可能性があります。 歯周病が進行している場合、インプラント治療を行う前にまず歯周病の治療が必要です。歯周病の進行を止め、歯周組織の健康を回復させることで、インプラント治療の成功率を高めることができます。 インプラント治療後も歯周病の管理が重要です。定期的な歯科検診や歯周組織のメインテナンスを行うことで、インプラント周囲の歯周組織を健康な状態に保ちます。歯周病が再発した場合は、早期に治療を行うことでインプラントの寿命を延ばすことができます。 インプラント治療を受ける前に、歯周病の予防にも努めることが重要です。定期的な歯科検診や適切な口腔ケアを行い、歯周病のリスクを最小限に抑えることが大切です。 インプラント治療は、顎の骨の健康や歯周組織の状態によって成功率が変わる治療法です。歯周病の有無や進行度については、歯科医師とのカウンセリングや検査を通じて適切な判断を行い、最適な治療プランを立てることが重要です。インプラント治療の成功に向けて、歯周病の管理と予防に努めましょう。 インプラント治療と歯周治療 まとめ インプラント治療は、欠損した歯を補うための優れた歯科治療法です。 インプラントは人工の歯根として機能し、顎の骨にしっかりと結合します。その上に人工の歯を取り付けることで、自然な見た目と機能性を持つ歯を再現することができます。 この治療法は、骨の量や質が十分な患者さんであれば、歯を削る必要がなく、周囲の歯に負担をかけることなく欠損歯を補うことができます。 また、インプラントは周囲の歯や歯ぐきに負担をかけることなく、歯の噛む力を効果的に伝えるため、快適な咀嚼が可能です。 インプラント治療は、一度しっかりとした手術が必要な治療法であり、治療期間が比較的長いことも特徴です。しかし、その対価として、審美性と機能性が高い歯を得ることができます。 最も重要な点は、インプラント治療は患者さんの個別の状態に合わせて行われるため、しっかりとした診断と計画が必要です。治療前には患者さんと歯科医師がしっかりと相談し、治療に対する理解と協力が大切です。 インプラント治療は、欠損歯の補綴において高い成功率と満足度を誇る治療法であり、自然な笑顔と咀嚼機能の回復に貢献します。歯の欠損でお悩みの方は、ぜひ当医院(下北沢歯科)にご相談ください。

2023.08.11

失った歯を補う方法とは?
セラミック、インプラント、入れ歯について徹底解説

歯を喪失した際の代表的な治療方法として、セラミック、インプラント、入れ歯があります。今回は、これらの治療方法のメリット・デメリットや治療の流れについて説明します。 セラミック治療のメリット・デメリットと治療の流れ 歯の一部を補う治療方法として、詰め物や被せ物があります。その材料には、金属、白いプラスチック、陶材などに使用されるセラミックなどが用いられます。この項目では、セラミックを使用した治療のメリット・デメリットについて説明します。 まる歯のセラミック セラミック治療のメリット ●見た目が良い セラミックの詰め物や被せ物は天然歯に近い色を表現できるため、見た目が非常に良いという特徴があります。 ●長持ちする セラミックは化学的に安定しているため、劣化しにくく、適切なブラッシングやメインテナンスにより約10年程度持ちます。 ●虫歯になりにくい セラミックは歯との適合性が良いことから、歯とセラミックの間に隙間が生じにくく、虫歯になりにくいという特徴があります。また、表面がツルツルしているため、プラークなどの汚れが付きにくくお口の中を清潔に保ちやすいという特徴もあります。 ●変色しにくい 保健診療で使用される白いプラスチックのコンポレットレジンは、長期間使用すると劣化し、変色します。しかしセラミックは、長期間使用しても劣化しにくく、変色しにくいという特徴があります。 ●材質によっては割れにくい 衝撃に弱い素材もありますが、人工ダイヤモンドとも呼ばれているジルコニアは、天然の歯よりも固く丈夫な素材です。奥歯など負担がかかりやすい箇所には丈夫な材質の選択をすることで割れにくく、長持ちさせることができます。 セラミック治療のデメリット ●費用が高い セラミック治療は自費診療のため費用が高額になります。 ●歯を削る量が多い セラミック治療では、治療する歯の形態を整える必要があり、歯を削る量が多くなります。 ●衝撃に弱い素材もある セラミックは衝撃が加わると破折の原因になります。そのため、食いしばりや歯ぎしりなどがある人はセラミックが破損する可能性が高くなります。 特に奥歯など負担がかかる場所は強度の高いジルコニアを選択するなど、担当医とよく相談しましょう。 以上がセラミック治療のメリット・デメリットです。次にセラミック治療の流れについて説明します。 なぜセラミックがいいのか セラミック治療の流れ ①カウンセリング セラミック治療のメリットやデメリットなどの説明を行います。また、お口の中を診察し、虫歯や歯周病、食いしばりなどの有無を確認します。 ②歯の形態修正 治療する歯の形態を整えます。ブリッジ型のセラミックを装着する場合は、失った歯の両隣の歯の形態を整えます。 ③型どり 歯の形態を整えた後は、歯の型を取ります。この時に作製するセラミックの色を決定します。 ④仮歯の装着 セラミックの被せ物が完成するまで仮歯を装着します。 ⑤セラミックの装着 噛み合わせなどを調節後、セラミックの歯を装着します。 セラミック治療 インプラント治療のメリット・デメリットと治療の流れ インプラント治療は、インプラント体と呼ばれる歯の根っこに相当する部分を顎の骨に直接埋め込むことで失った歯を補う治療方法です。 この項目では、まずインプラント治療のメリット・デメリットについて説明します。 インプラント インプラント治療のメリット ●健康な歯を削らない セラミックのブリッジや入れ歯の場合、無くなった歯の隣の健康な歯を削ります。しかし、インプラント治療では、歯を装着する土台を顎に埋め込むので、健康な歯を削る必要がありません。 ●見た目が良い インプラントの人工歯は、天然の歯の色に近い素材が使用されています。そのため、見た目が良いという特徴があります。 ●よく噛める インプラントは顎の骨に直接埋め込まれるので物を噛んだ時の感覚が自分の歯でかんだ時の感覚と近いと言われています。 インプラント治療のデメリット ●費用が高い インプラント治療は自費診療のため、費用の相場が30〜50万円と高額になります。 ●治療期間が長い インプラント治療の治療期間は、3ヶ月〜1年と言われています。これはインプラント体と顎の骨が結合するまでに時間がかかるためです。 ●手術のリスクがある インプラント治療では、顎の骨に穴を開け、インプラント体を埋入します。その際に、血管や神経を傷つけるリスクがあります。神経が傷ついた場合、麻痺や痺れが表れます。 以上がインプラント治療のメリット・デメリットです。次にインプラントの流れについて説明します。 インプラント治療の流れ カウンセリング インプラント治療を開始する前にカウンセリングを行います。ここでは治療についての説明が行われ、患者さまの希望や疑問について話し合います。 ①検査 虫歯の有無、歯周病の検査、レントゲン撮影、頭部のCTスキャンなど行われます。骨の密度や虫歯の有無、神経や血管の走行などを確認します。 ②術前処置 虫歯や歯周病の治療・クリーニングが必要な場合には優先的に治療し、その後インプラント治療に入ります。 ④インプラント手術(1回目) インプラント手術は2回に分けて行われます。1回目の手術では、インプラント体と呼ばれる歯の根に相当する部分を顎の骨に埋め込みます。手術内容としては、まず局所麻酔を行った後、歯ぐきを切開してインプラント体を顎の骨に埋入します。埋入後、歯ぐきを縫合し終了です。 ③インプラント手術(2回目) 1回目の手術後インプラント体の定着を待つため、数ヶ月経過した後に2回目の手術を行います。2回目の手術では、インプラント体と人工歯をつなげるアバットメントと呼ばれる部品をインプラント体に取り付けます。手術内容としては、術後一度閉じた歯ぐきを切開し、インプラント体を露出させ、アバットメントを接続します。 ⑥型どり 歯ぐきの傷が治った後に人工歯を作るための型どりを行います。その際に人工歯の色を決定します。 ⑦人工歯の装着 人工歯の完成後、アバットメントに人工歯を取り付けインプラント治療は終了です。 ⑧定期検診・メインテナンス インプラント治療後のトラブルとしてインプラント周囲炎があります。インプラント周囲炎が重症化するとインプラントが取れてしまうことがあります。清掃不良によるインプラント周囲炎を予防するために3ヶ月ごとの定期検診とメインテナンスは、必ず受診しましょう。 インプラント症例 入れ歯のメリット・デメリットと治療の流れ 入れ歯には大きく分けて部分入れ歯と総入れ歯の2種類あります。部分入れ歯は、歯を部分的に失い、ご自身の歯が何本か残っている場合に使用し、総入れ歯は、ご自身の歯が一本も残ってない場合に使用する入れ歯です。 この項目ではまず、入れ歯のメリット・デメリットについて説明します。 入れ歯 入れ歯のメリット ●取り外しができる インプラントやセラミックと異なり、入れ歯は自由に取り外しができます。そのため、入れ歯を取ってお口の中や入れ歯を清掃でき、入れ歯が壊れた場合には修理がしやすくなります。 ●治療費が安い 保険適用の入れ歯があるため、治療費がインプラントやセラミックに比べて安価です。 入れ歯のデメリット ●見た目が悪い 部分入れ歯では、入れ歯を安定させるために金属の金具を取り付けます。この金具がお口を開けた時に見えるため見た目が悪くなります。 ●噛みにくい インプラントやセラミックに比べて安定性が劣るため噛みにくいという特徴があります。 ●食後清掃する必要がある 入れ歯はプラスチックでできています。そのため食べ物が付着しやすく、入れ歯が汚れた状態で放置するとカビが生える原因になります。 以上が入れ歯のメリット・デメリットです。次に入れ歯治療の流れについて説明します。 入れ歯で後悔しないために 入れ歯治療の流れ 前処置 患者さまと相談の上で入れ歯の形態を決定します。また、金属の金具がかかる歯の形態を整えます。 ②型どり 前処置の終了後、型どりを行います。おおまかな歯の型どりと精密な型どりの2回に分けることがあります。 ③かみ合わせの採取 ②で採取した型を基に咬合床(こうごうしょう)と呼ばれる噛み合わせを取るための装置が作られます。この装置をお口の中に入れ、人工歯を並べるために必要なかみ合わせの位置を記録します。 ④入れ歯の試適 人工歯を仮に並べたものを試適します。かみ合わせがずれている場合は、再度かみ合わせの採取を行います。 ⑤入れ歯の完成 完成した入れ歯を装着し、かみ合わせや適合の確認を行います。 入れ歯をなくす・なくしたときはどうする? まとめ 今回は、失った歯を補う代表的な治療方法であるセラミック、インプラント、入れ歯について説明しました。 今回紹介した3つの治療には様々なメリットやデメリットがあります。これらの治療の特徴を踏まえた上で、ご自身に合った治療を選択しましょう。

2023.07.14

歯ぐきの色が暗い(黒い)主な原因はコレ!

健康的な歯ぐき 健康的な歯ぐきは、ピンク色で引き締まっていて、歯垢や歯石がない状態です。 歯ぐきが健康的であることは、口の中の健康を保つためにも非常に重要です。 しかし、歯ぐきが黒くなってしまうことがあります。そこで、今回は歯ぐきが黒くなる原因について詳しく説明します。 色:ピンク 健康的な歯ぐきの色は、ピンク色です。 ピンク色の歯ぐきは、血液の循環が良好で、健康的な状態を表しています。 一方、歯ぐきが赤くなってしまうと、炎症を起こしている可能性があります。炎症を放置すると、歯周病や虫歯の原因になることがあるので、早めに歯医者さんに相談しましょう。 引き締まっている 健康的な歯ぐきは、引き締まっています。 引き締まっている歯ぐきは、歯をしっかりとサポートし、虫歯や歯周病を予防する役割があります。 一方、歯ぐきが腫れている場合は、炎症を起こしている可能性があります。炎症を放置すると、歯周病や虫歯の原因になることがあるので、早めに歯医者さんに相談しましょう。 歯垢・歯石がない 健康的な歯ぐきには、歯垢や歯石が付着していません。 歯垢や歯石がたまると、歯周病や虫歯の原因になることがあります。定期的な歯磨きや歯科検診を行い、歯垢や歯石を取り除くことが大切です。 歯ぐきが黒い原因 歯ぐきが黒くなる原因は、主に歯周病や生活習慣、喫煙習慣が挙げられます。 歯周病 歯周病は、歯ぐきが炎症を起こす病気です。 歯周病が進行すると、歯ぐきが腫れたり、出血したりすることがあります。 歯周病が進行すると、炎症により出血した血液と歯垢が混じった赤黒い歯石がたまってしまい、歯ぐきが赤黒く見えることがあります。 生活習慣 歯ぐきが黒くなる原因として、生活習慣が挙げられます。 糖分の多い食べ物や甘い飲み物、歯磨きの不十分な状態などが、歯ぐきを傷つける原因となり、歯ぐきが黒くなることがあります。 喫煙習慣 喫煙習慣は、歯ぐきが黒くなる原因の一つです。 喫煙によって毛細血管が収縮し、血の量が減ることで歯ぐきが黒く見えます。また、色素沈着もおこりやすくなり、喫煙歴が長い方ほど歯ぐきは黒いでしょう。 歯ぐきが黒い場合の治療法 歯ぐきが黒くなってしまった場合でも、原因に合った治療法で改善することができます。 歯ぐきのピーリング ガムピーリングといい、歯ぐきのピーリングで黒ずみをはがすことができます。 歯ぐきのピーリングは、歯医者さんで行われる治療の一つで、歯ぐきに薬剤を塗り、上皮にある着色の素となるメラニン除去を行い、本来のピンク色の歯ぐきにする治療です。 施術後数日で日焼けの後のように表面が一層剥がれてきれいなピンク色になります。 コラム ガムピーリングについて 歯周病 歯周病が原因で歯ぐきが黒くなっている場合は、歯周病の治療が必要です。 歯周病の治療は、歯科医院での治療とセルフケアです。歯周病が進行している場合は、手術が必要になることがあります。 歯周病 禁煙 喫煙習慣が原因で歯ぐきが黒くなっている場合は、禁煙することが根本的な解決になります。 ガムピーリングなどによって一度綺麗にできても、喫煙を続けている限り綺麗を維持することはできません。 まとめ 歯ぐきが黒くなる原因は、歯周病や生活習慣、喫煙習慣が挙げられます。 歯ぐきが黒くなってしまった場合は、歯周病の治療や禁煙、歯ぐきのピーリングが有効です。 しかし、歯ぐきが黒くならないようにするためには、正しい歯磨きを心がけ、健康的な食生活や禁煙などの生活習慣の改善が大切です。 歯ぐきの健康を守り、美しい歯並びを維持するために、定期的な歯科検診も必要です。

2023.06.09

歯磨きだけでは不十分!?歯医者で歯のクリーニングが大切な理由

歯のクリーニングとは、歯医者さんが専用の器具を使って、歯に付いた歯垢や歯石を取り除くことです。 歯垢や歯石は、普段の歯磨きでは取り切れない場合があり、放置すると虫歯や歯周病の原因になることがあります。 そこで、定期的に歯医者さんでのクリーニングを受けることで、健康な口内環境を維持することができます。 歯のクリーニング 歯医者のクリーニングの料金 歯医者さんで行うクリーニングには、保険適用のものと自由診療のものがあります。それぞれの料金について説明します。 保険適用の場合 保険適用のクリーニングは、歯垢や歯石を取り除く治療です。 1回あたりの費用は、約1,000円前後(3割負担)です。 ※別途初診料等がかかります。 自由診療の場合 自由診療のクリーニングには、保険が適用されません。 しかし、保険適用のクリーニングとは違い、より丁寧な治療が受けられます。 当院の自由診療のクリーニングは、着色落とし5,500円と定期検診(歯石や着色の除去+虫歯のチェックなどを含みます)8,800円の2種類です。 保険と自費の違い 保険適用のクリーニングと自由診療のクリーニングには、どのような違いがあるのでしょうか? それぞれ解説します。 保険適用のクリーニングは治療が目的 保険適用のクリーニングは、歯周病の治療とそこから改善した状態の維持になります。 その歯周病の治療にあたるのが、歯垢や歯石を取り除くことです。 虫歯や歯周病の原因となる歯垢や歯石を取り除くことで、口臭の原因も取り除くことができます。 自由診療のクリーニング「PMTC」とは? 自由診療のクリーニングになるのは、治療目的の保険適用クリーニングとは違い、歯周病ではない健康な歯肉の方がクリーニングをしたい場合になります。 その中でも、特に人気があるのが「PMTC」と呼ばれるクリーニング方法です。 PMTCとは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略称で、専用の機器を使って歯垢や歯石を除去する方法です。 PMTCは、通常のクリーニングとは異なり、歯科衛生士さんが手作業で行うことが多く、通常のクリーニングよりも時間がかかることがあります。 また、歯科医院によっては、PMTCを行う際には別途料金が必要な場合もあります。 保険と自費のクリーニングについて 歯のクリーニングで得られるメリット クリーニングには、以下のようなメリットがあります。 歯石が取れる 歯石とは、歯垢が長期間歯に付着して固まり、歯ブラシなどで落とせなくなったものです。 歯石は溜まると、口臭や歯周病の原因となり、表面がざらざらしているのでそこに更に汚れがたまりやすい環境になります。 歯科医師が専用の器具を使って、歯石を取り除いてくれるので、スッキリとした口内環境を維持することができます。 歯の美しさを取り戻す 歯の表面についた着色汚れや、コーヒーや紅茶などの色素を含む飲み物や、タバコなどが原因で、歯が黄ばんでしまうことがあります。 クリーニングでは、これらの汚れを専用の器具を使って取り除くことができます。 歯がきれいになることで、自信を持って笑顔を見せることができます。 虫歯や歯周病予防 歯垢や歯石がたまると、虫歯や歯周病の原因になってしまいます。 また、歯周病は放置すると、最悪の場合、歯を失うことにもつながります。クリーニングを定期的に受けることで、これらの病気を予防することができます。 口臭予防 口臭は、歯周病や歯垢、歯石が原因となることが多いです。 クリーニングを定期的に受けることで、口内環境を整え、口臭を予防することができます。 歯のクリーニングで歯石・バイオフィルム除去! まとめ 歯のクリーニングは、歯医者さんが専用の器具を使って歯垢や歯石を取り除く治療です。 普段の歯磨きでは取り切れない歯垢や歯石は虫歯や歯周病の原因になることがあります。 定期的に歯医者さんでのクリーニングを受けることで、健康な口内環境を維持することができます。 保険適用のクリーニングは、1回あたりの費用が約1,000前後(3割負担)で、1年に2回までが適用されます。 一方、自由診療のクリーニングには保険が適用されず、約5,500円~11,000円程度の費用がかかります。 クリーニングには、歯石を取り除くことで口臭や歯周病の予防、着色汚れや歯の黄ばみを取り除き美しくする、虫歯や歯周病の予防などのメリットがあります。 長らく歯医者にっていないという方はこの機会にぜひ、クリーニングでの来院をご検討ください。

2023.05.12

インプラント治療は保険適用になるの?

歯科治療におけるインプラント治療は、歯の治療方法の中でも最も高度なものの一つであり、その治療費も高額となることが多くあります。 インプラント治療には保険が適用される場合とされない場合がありますが、多くの場合、保険は適用されず、治療費は自己負担となります。 ここでは、インプラント治療における保険適用外の費用の内訳、保険適用になる例外、治療費支払いの負担を抑えるための方法について詳しく説明します。 インプラント 保険適用外 インプラント治療は高額なため、保険が適用されるかどうかが気になるところですが、基本的には保険適用外となります。 保険適用外の理由は、審美治療であることが大きな要因とされています。 費用の内訳 保険適用外となるため、インプラント治療の費用は患者自身が全額負担することになります。 一般的な治療費の相場は40万円から50万円程度で、病院によっては、技術力や設備の充実度によって、価格が異なることがあります。 また、手術に必要な検査や手術後の処置、定期的なメンテナンスにも費用がかかることがあるため、事前に確認しておくことが大切です。 保険適用になる例外 一般的には保険適用外となるインプラント治療ですが、例外的に保険適用となる場合があります。以下にその例外事項をまとめました。 一定以上の顎の骨がない場合 病気や第三者行為の事故によって顎の骨を広く失った場合や、生まれつき3分の1以上顎の骨がない、または形成不全である場合、保険が適用されることがあります。 また、「先天性欠損歯」といい、生まれつき永久歯が生えてこない歯が6本以上、または先天性欠損歯が連続して4本ある場合にも、2020年4月より保険適用が可能になりました。 ただし、顎の骨の状態によって、保険が適用されるかどうかは異なりますので、担当医師に確認することが大切です。 骨の欠損で保険の適用になるかどうかについては細かく基準が定められているため、保険適用になるケースはあまり多くありません。 条件を満たしている病院 一般の歯科医院でインプラント治療の保険適用はできません。 症状が条件に当てはまったとしても、保険診療で治療ができる病院自体が限られています。 かかりつけの歯科医院で保険適用になるケースの診断があった場合には、大学病院・総合病院等の設備基準を満たした病院への紹介になるでしょう。 治療費支払いの負担を抑えるために 保険適用外であるインプラント治療の費用は、患者自身が全額負担することになります。 そこで、治療費の負担を抑えるためには、以下のような方法があります。 インプラントの治療費、支払いのタイミング 一度に全額を支払うのは困難である場合、治療費の支払いを分割することができる病院もあります。 治療費を分割する際には、金利や手数料などの負担が発生する場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。 当院では30万円以上の契約の場合、契約時に半金をいただきますが、残りの半金は最後の上部構造と呼ばれる最終的なかぶせ物が入るまでにお支払いをいただきます。インプラント治療は治療期間が長い治療になりますのでお支払いの2分割が可能で、当院の場合、手数料は頂いておりません。 医療ローン 治療費の負担を抑えるためには、医療ローンを活用する方法もあります。 医療ローンは、金利が低く、返済期間も長いため、治療費の負担を軽減することができます。 ただし、返済期間中には利息が発生するため、計画的な返済が必要です。 医療費控除を利用する 医療費控除とは、その年の1月1日から12月31日までの間に、自己または自己と生計を一緒にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合において、その支払った医療費が一定額を超える時は、その医療費の額を基に計算される金額の所得控除を受け取ることができる制度です。また、医療費控除の申請は確定申告で行います。 インプラント治療ももちろん対象になります。 医療費控除について まとめ インプラント治療は、保険適用外が一般的で、治療費が高額となるため、負担を抑える方法を考える必要があります。 治療費の内訳や支払い方法を理解し、自分に合った治療費負担方法を選ぶことが大切です。 また、保険適用になる場合があるため、自分の状況に応じて、医師に相談することも重要です。

2023.04.14

ブライダルホワイトニングを始めるベストなタイミングは?

結婚式前には、ドレスやヘアスタイルに加えて歯の美しさにも気を配る方が増えています。そこで、最近注目を浴びているのがブライダルホワイトニングです。 しかし、いざ始めようと思っても、いつから始めればよいのか、どのような方法があるのか、分からない方も多いのではないでしょうか。そこで、本記事ではブライダルホワイトニングについて詳しく解説します。 ブライダルホワイトニングについて ブライダルホワイトニングとは、結婚式前に歯を美しく白くするための治療方法です。 歯の表面についた着色汚れや歯の黄ばみを取り除き、美しい白い歯を手に入れることができます。 結婚式は人生の中でも特別な日であり、多くの人がその日に向けて準備を行います。ドレスやヘアスタイル、メイクなど、自分自身を美しく演出するための準備をすることが多いですが、歯の美しさも大切な要素の一つです。ブライダルホワイトニングは、そのような特別な日に向けて、自分自身をより美しく演出するための方法として注目されています。 ホワイトニング 結婚式前に歯を白くするメリット ブライダルホワイトニングには、結婚式前に歯を白くするメリットがあります。 まず、白い歯は美しさだけでなく、清潔感や健康的な印象を与えることができます。また、写真映えすることも重要で、結婚式ではたくさんの写真が撮られるため、白く輝く歯は写真映えすることで、素晴らしい思い出となることでしょう。 さらに、結婚式当日は、たくさんの人と会話をすることが予想されるため、歯が白く輝いていると自信を持って笑顔を見せることができ、一層の印象アップにつながるでしょう。 始めるベストな時期 ブライダルホワイトニングを始めるベストな時期は、式の2~3ヶ月前とされています。 なぜなら、ブライダルホワイトニングは一度の治療で劇的な効果が得られるわけではなく、複数回の治療が必要な場合があるためです。また、歯の状態によっては、歯科医院での治療だけでなく、自宅でのホワイトニングも必要となる場合があります。 2~3ヵ月前 2~3ヶ月前からブライダルホワイトニングを始めることをおすすめします。 この時期から始めることで、歯の表面についた着色汚れを取り除き、歯の色を明るくすることができます。また、歯の健康状態によっては、歯周病や虫歯の治療を受ける必要があるため、余裕をもって治療を進めることができます。 直前になった場合 直前になってからブライダルホワイトニングを始める場合は、オフィスホワイトニングがおすすめです。 オフィスホワイトニングは、歯科医院で行われる即効性のあるホワイトニングです。個人差があり1回で効果を感じられることが多いですが、歯の色や状態によってはあまり効果を感じられず、複数回の治療が必要な場合もあります。 ホワイトニングの種類と治療の流れ ホワイトニングには、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングの3つの種類があります。 オフィスホワイトニング オフィスホワイトニングは、歯科医院で行われるホワイトニング方法です。 1回の施術で白く輝く歯を手に入れることができる即効性の高いホワイトニングの方法です。 しかし、即効性がある分、色戻りは早くなります。また、施術には通院が必要で一度の施術時間が比較的長く、費用も都度かかってくるため、予算や時間に余裕がある場合に選ばれます。 ホワイトニングについて ホームホワイトニング ホームホワイトニングは、歯科医院で型取りをして作成してもらったマウスピースにホワイトニング剤を入れ、自宅で行うホワイトニング方法です。 自宅で自分のペースで行うことができる方法になります。効果を実感するまでの期間が長くなることもありますが、時間をかけてホワイトニング剤を浸透させるため、オフィスホワイトニングに比べて色戻りがゆっくりという特徴があります。 また、マウスピースは歯並びが変わらない限り使い続ける事ができます。ホワイトニング剤の購入だけでいつでもホワイトニングを行うことができるという点で、オフィスホワイトニングに比べると費用が抑えられるというメリットもあります。 ホームホワイトニング デュアルホワイトニング デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせたホワイトニング方法です。 まずはオフィスホワイトニングで歯を白くし、その後、ホームホワイトニングで定着させることで、より効果的なホワイトニングを実現します。オフィスホワイトニングと同様に効果的な反面、費用がその分かかってくることが特徴です。 デュアルホワイトニング まとめ ホワイトニングの治療の流れは、まずは歯科医師・歯科衛生士に相談し、適切な方法を選びます。 オフィスホワイトニングの場合は、1回の施術時間は約1時間半程度を要します。 ホームホワイトニングの場合は、歯科医院でマウスピースを作成し、自宅でホワイトニング剤を入れて行います。期間は約2週間程度で、徐々に効果が出てきます。途中で歯科医師のチェックを受けることも必要です。 デュアルホワイトニングの場合は、オフィスホワイトニングを行った後、その後のホームホワイトニング期間は約2週間程度を要します。 ホワイトニングの施術自体は比較的短時間で行えますが、施術後は一定の注意が必要です。例えば、歯が過敏になることがあるため、冷たいものや熱いものを飲食する際には注意が必要です。また、ホワイトニング効果を長期間保つためにも、定期的な歯磨きや歯科医院でのメンテナンスが重要となります。 ブライダルホワイトニングをきっかけに、式が終わったその後も歯に興味を持っていただけたら嬉しいです。

2022.05.11

歯科とビタミン

歯科と栄養が出会ったら? ~ビタミン編~ 普段何気なく摂っているビタミン類。そんなビタミン類も実はお口の中で、重要な働きをします。では、どのような働きをビタミンはしてくれるのでしょうか? そもそもビタミンとは? ビタミン自体は体をつくる成分やエネルギー源ではありません。 しかし、人が成長し、健康を維持する働きをしています。ミネラルと並んで、微量でもビタミンの役割はとても重要であり、ほかの栄養素が上手く働くため潤滑のような働きをしています。そんなビタミンが不足すると、病気になったり、成長に障害が出たりします。 ビタミンの必要な量はとても少ないのですが、体の中でつくることがほとんど出来ないので、主に食べ物からの摂取が必要となります。ビタミンは、人が生きていくために必要不可欠な栄養素のうち、三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)以外の有機化合物の総称となります。 水溶性ビタミン 水に溶ける。尿などから体の外へ排泄されやすいので少量を頻回摂ると良い。 脂溶性ビタミン 油脂に溶ける。体の中に蓄積されやすいため、油と一緒にとると吸収がよくなります。 *ただし、どちらのビタミンでも、摂り過ぎると弊害が出ることがあります。厚生労働省では、この量までなら摂取しても過剰による害のない耐容量として、耐容量上限を設定しています。(摂取を進めている量ではありません。詳しくは「日本人の食事摂取基準(2020年版)」をご覧ください。) ビタミンの種類 水溶性ビタミン ・ビタミンA(レチノール活性当量) ・β-カロテン当量 ・ビタミンD ・ビタミンE  ・ビタミンK 脂溶性ビタミン ・ビタミンB1 ・ビタミンB2  ・ナイアシン  ・ビタミンB6  ・ビタミンB12 ・葉酸  ・パントテン酸 ・ビタミンC この中でも、口腔内に特に関りのあるビタミンおよび他の栄養素が、 ・ビタミンB群(B6、B12、葉酸) ・ビタミンB群(B6、B12、葉酸) ・ビタミンC ・アミノ酸 ・α-リポ酸、MSM、メチオニン、システイン となります。 ビタミンの効果 ・ビタミンB群(B6、B12、葉酸)血中ホモシステイン値を低下させて、良質なコラーゲンを保つことと、骨や歯ぐきの健康を維持する効果があります。 ・ビタミンⅮ、ビタミンK、カルシウム、マグネシウムビタミンⅮ、Kは骨密度、骨の生成に不可欠な成分でカルシウムの吸収を助け、骨にカルシウムが沈着するのをサポートします。 カルシウム、マグネシウムは歯や骨の主要な構成要素になります。カルシウム、マグネシウムに関しては、再石灰化の促進作用もあり、虫歯予防にも役立つ栄養素です。 ・ビタミンA(レチノール活性当量)βカロチンを摂取することで体内でビタミンAに変換されます。歯のエナメル質の生成に重要な栄養素です。 ・ビタミンC免疫力を向上させ、歯周病予防に役立ち、なおかつコラーゲン生成のために必須です。傷の治りを早くもするので、抜歯やオペ後のケアにも役立ちます。タバコを吸うとビタミンC約25mg(レモン約1個分)が破壊され、歯肉の組織が弱まり、傷の治りが悪くなります。ニコチンも歯肉の抵抗力を低下させるので、歯周病が進行しやすくなると言われています。 ・アミノ酸プロリン、リジン、グリシンは、コラーゲンの構成原料として重要な役割を持ちます。 ・α-リポ酸、MSM、メチオニン、システイン水銀などの体内の有害重金属排泄(デトックス)促進に、これらの硫黄化合物が役立ちます。 現代人は十分な栄養を摂取できる環境にいて、ビタミン不足とは一見無縁のようにも思えますが、実は一部のビタミンに関しては潜在的な欠乏症に陥っている場合も…。忙しい時に簡便な食品を使うのは悪いことではありませんが、栄養バランスという観点からは一緒に野菜を摂るなどの工夫があるといいのかもしれません。 新鮮な野菜や肉、魚など主食・副菜を基本として、様々な品目をバランスよく摂取するのが理想とされています。難しい時には、栄養機能食品などをうまく活用して、上手に栄養バランスを摂っていきましょう。

2022.05.11

歯科と栄養食物繊維

歯科と栄養が出会ったら? 食物繊維が歯に良いというイメージはお持ちですか? 実は健康的な歯をつくる役目が食物繊維にはあります。では実際にどのような役目があるのかご説明します。 そもそも食物繊維とは? 食物繊維とは「人の消化酵素では分解されない食物中の総体」と定義されています。日ごろ私たちが口にする食べ物のなかに含まれています。主な大別は、 水に溶けない「不溶性食物繊維」 水に溶ける「水溶性食物繊維」 不溶性食物繊維とは 不溶性食物繊維は保水性が高いことが大きな特徴であり、体内で水分を吸収し膨らんで便の体積を大きくします。それにより腸を刺激し排便を促します。ライ麦や蕎麦などの穀物類、切り干し大根やトウモロコシなどの野菜類、豆類、キノコ類などに多く含まれます。 水溶性食物繊維とは 腸内で水分を吸収し、粘性を示すことで栄養素の吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。また、水溶性食物繊維の多い食品を摂取すると、糖質の消化、吸収を緩やかにしてくれます。 食物繊維の効果 食物繊維のイメージとして便秘対策をお持ちになっている方も多いのではないでしょうか?もちろん便秘対策として整腸作用があるのでとても有効ですが、食物繊維の働きはこれだけに限らず、心筋梗塞のリスク低下や血中コレステロール値の低下など生活習慣病の予防効果を、もたらしてくれます。また、摂り過ぎることにより肥満や脂質異常症、糖尿病や高血圧など、これらを引き起こす原因である脂質、糖、ナトリウムなどの吸収を緩やかにしたり、吸着して、身体の外に排出する働きもあります。そして、歯を強くする効果もあります。 食物繊維は整腸作用など身体のなかで有用な働きをすることから、5大栄養素に次ぐ「第6の栄養素」とも言われ、注目されてもいます。 スーパーやコンビになどでよく見かける特定保健用食品。この特定保健用食品で「おなかの調子を整える」として認められている成分の多くが食物繊維なのです。食物繊維は、にんじん、ゴボウ、レタス、セロリ、穀類、豆類等に繊維質が多く含まれていて、「直接清掃性食品」ともよばれています。 それら食物繊維を多く含む食材は、しっかり歯や顎を動かして噛むものが多いので、噛むことにより歯の表面をきれいにし、唾液の分泌も促してくれます。唾液の分泌が多いと、歯が溶けてしまう酸性の状態のお口の中を中和し、溶け出したミネラルの再石灰化を促す効果があります。噛むという行為は他にも良い点として、歯ぐきの血行が良くなり、マッサージ効果もあると言われています。 現在ではほとんどの日本人に不足している食品成分であり、積極的に摂取することが勧められています。 食物繊維の摂取量 1950年頃には一人あたりの平均食物繊維摂取量は一日20gを超えていたとされますが、穀類、いも類、豆類の摂取量の減少に伴い、減少傾向にあります。最近では一日あたりの平均摂取量は14g前後と推定されています。 ちなみに欧米では一日あたり24g以上の摂取で、心筋梗塞、脳卒中、2型糖尿病、乳がん、胃がん、大腸がんなどの発症低下が観察されるとの研究報告があります。 食物繊維は植物性食品に多く含まれ、食物繊維を手軽に摂るには主食の穀類から摂るのがお手軽です。一日のうち1食の主食を玄米や麦ごはん、胚芽米、全粒小麦などに置き換えると効率的に摂取できます。豆類、野菜類、果実類、キノコ類、藻類等にも多く含まれているので、毎日の食事に取り入れることをおすすめします。 まずは一日あたりプラス3~4gを目標に、積極的に摂取する事が勧められます。基本的には、通常の食事から摂取する範囲であれば摂り過ぎの心配はなく、むしろ積極的に摂る必要はありますが、サプリメントなどで度を超えて摂取をしないようにはしましょう。 様々な食品に含まれている食物繊維。バランスよく美味しく摂取して、虫歯になりにくい歯になるようにしていきましょう。

2022.03.04

親知らずは抜く?抜かない?

親知らずについて 皆さんは親知らずが気になったことはありますか? 当院では患者さまが来院される理由の中で、虫歯・歯周病と同じくらい親知らずが理由で来院される患者さまが多いです。痛みが原因の場合もあれば、親知らずは抜いたほうがよいですか?とご相談をいただくこともあります。親知らずに関して、今回はご説明させていただきます。 そもそも親知らずとは? 親知らずとは、専門用語でいうと「第3大臼歯」もしくは「智歯」とも言い、歯の一番奥に生える永久歯です。中切歯(最前方の前歯)から数えて8番目にあります。 親知らずは一般的に上下左右1本ずつの計4本ありますが、個人差により、もともと親知らずが無かったり、4本揃っていない場合もあります。 あるいは萌出方向(生える方向)が通常と異なる為、埋伏(歯ぐきや骨に埋まった状態)していたり、傾いて途中までしか生えてこない場合もあります。 生える際に歯肉に炎症が起きて腫れる事もあり、また、生えた後も一番奥に生えているため歯ブラシが届きにくく磨きにくいため、プラーク(歯垢)などが溜まってしまい虫歯になりやすくなります。親知らずのまわりの歯ぐきに炎症(智歯周囲炎)を引き起こすこともあり炎症が強い場合は抗菌薬や消炎鎮痛薬(痛み止め)の投与を行って様子を見て、炎症を繰り返すようなら、抜歯を行うことが適していると判断し、抜歯を行うこともあります。 親知らずは正常に生えていれば、比較的普通の歯を抜くのと同様に比較的簡単に抜歯を行うことが出来ますが、骨の中に埋まっていたり、歯の根の形が複雑だと、歯ぐきを切開したり、歯を支えている骨を削ったり、歯自体を分割して抜歯を行うこともあります。なお、親知らずの状態や患者様の健康状態(持病など)によっては、全身麻酔や静脈鎮静法による管理の上で抜歯を行う必要が出てくる場合もあります。 親知らずは抜いたほうが良い?抜かない方が良い? 親知らずだから抜きましょう! いえ、「親知らずだから必ず抜かなければならない」ということはありません。残しておいた方が良いこともあります。 抜いたほうが良いケース 1. 親知らず自体が虫歯になった 親知らずは一番奥に生えている歯なので、歯ブラシなどのオーラルケアもしにくく汚れが溜まり虫歯になりやすい箇所の一つでもあります。 清掃器具も届きにくく、治療したとしても上記に述べたように虫歯になりやすく、再び虫歯になるケースが見受けられます。となると、あえて治療はせずに抜いてしまった方がよい場合があります。 また、汚れが溜まりやすいため、その手前の歯も実は見えない部分が虫歯になってしまっていて、虫歯治療が必要になるケースもあります。 2. 横向きに埋まっているため、前方の歯に影響を及ぼしている 親知らずが横向きに埋まっている場合、智歯周囲炎や手前の歯の虫歯や根の吸収(溶かされるように浸食される)を引き起こすことがあります。あまりに虫歯や吸収が進むと、親知らずではなくその手前の歯自体が残せなくなり抜歯になってしまう場合があります。 3. 物がつまる、腫れや痛みを繰り返す 親知らずが中途半端に生えて、歯の頭の一部が見えているだけの場合は食べ物が詰まり汚れが溜まった状態になります。その状態のままだと周囲の歯ぐきは炎症を起こしやすい状態になっており、腫れや痛みを繰り返すことになります。 4. 骨の中に埋まっているが、レントゲン写真で袋のような影が見られる レントゲンにうつった袋のような影は嚢胞と言われ、顎の中の神経を圧迫したり、膿の袋となって、痛みや腫れを生じさせることがあります。 抜かなくてよいケース 1. 親知らずが上下きちんと生えていて、噛み合っている 顎に直立に生えて、お互いに噛んでいる場合は抜かなくてもよいことが多いです。しっかりとブラッシングもできていれば問題も生じにくいと考えられます。 2. 骨の中に埋まっていて、問題がない 顎骨の中に完全に埋まっていて、周囲の歯や骨に悪い影響を与えることはないと判断され、痛みや減れがなければ、すぐに抜く必要はありません。 3. 入れ歯やブリッジ土台になる ある程度まっすぐ生えている親知らずは、前方にある歯を失った場合でも、削ってブリッジの土台として使用したり、入れ歯のバネをかけることが出来るので、残しておいた方が良い場合もあります。 4. 親知らずの移植を行う 親知らずの手前にある臼歯を、抜かなければならなくなった時に、抜いた部分に親知らずを移植することが出来る場合もあります。 移植が可能かどうかに関しては、親知らずの形や大きさ、移植を予定している部位の状態など様々なことを考慮し慎重に判断する必要があります。 5. 矯正治療を行う 矯正治療により親知らずを生える方向が悪くても、きちんと噛めるように治すことが可能な場合があります。矯正治療は歯を動かす治療ではありますが、どのような状態でも可能というわけではないので、矯正治療で治せるかは専門医に相談することをおすすめします。 まとめ 歯を抜く場合、処置後には腫れや痛み、内出血、喉の痛みや発熱といった症状が生じたりすることがあります。少なからずリスクを伴います。 親知らずだから抜こうというだけではなく、まずは診査診断をしっかりと行い、担当医と十分に相談されてから処置を行うことをおすすめいたします。不安な点や疑問は、気兼ねなくご相談下さい。 親知らず治療について親知らずの治療の流れ 親知らず抜歯でよくあるご質問

24時間WEB予約受付中!

当日のご予約はでお願いします。

下北沢の痛くない歯医者|下北沢歯科